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西森マリーのUSA通信:スペースアルク
 

執筆 西森マリー

人の心を動かす映画は、同時に多くの影響を人や社会に与えます。ここでは、米在住の西森マリーさんが最新映画にまつわる社会現象や流行など、旬の話題をお届けします。

アメリカで大人気のジャスティン・ティンバーレイクが活躍する
SFアクション『TIME/タイム』
タイム
原題:IN TIME
監督:アンドリュー・ニコル
脚本:アンドリュー・ニコル
出演:ジャスティン・ティンバーレイク、アマンダ・セイフライド、キリアン・マーフィ 他
配給:20世紀フォックス映画
2012年2月17日ロードショー
http://www.foxmovies.jp/time/
©Twentieth Century Fox Film Corporation

すべての人間の成長が25歳で止まり、そこから先は体内時計「ボディ・クロック」が示す余命時間だけ生きることができる近未来。貧困層には余命時間が23時間しかない一方で、富裕層は永遠に近い時間を手にする格差社会が生まれていた。ある男から100年の時間を譲り受けた貧困層の青年ウィルは、富裕層が暮らす地域に潜入。大富豪の娘シルビアと出会い、時間監視局員の追跡を受けながらも、時間に支配された世界の謎に迫っていく。

『TIME/タイム』はアメリカでは去年の10月末に公開されました。新学年が始まって2カ月というこの時期は、新しい学校やクラスにまだ慣れていないので、映画を見るどころの騒ぎじゃない、という人が多く、ティーンを対象にした映画の公開には望ましくないタイミングです。しかし、アメリカでは"音楽・テレビ・映画業界をクロスオーバーする最大のスター"と言っても過言ではないジャスティン・ティンバーレイクが主演だったおかげで、芸能ニュースやワイドショーなどで大きく取り上げられ、興行収入1億ドルを超えるヒットになりました。

ジャスティン・ティンバーレイクは、日本では、1990年代から2000年代初期に洋楽を聞いていた人なら「インシンク」というボーイズ・ボーカル・グループのメンバーとして一応知っている、というほどの認識度でしょう。でも、アメリカでは少なくともティーンから40代の人々の間では知らない人はいない、という超有名人なのです。

ティンバーレイクは1993年から1年間(彼が12歳のとき)ディズニー・チャンネルでやっている子ども・ティーン向けの『ミッキーマウス・クラブ』というバラエティー番組にレギュラー出演して、小学生やティーンの間で人気者になりました。

番組卒業後は、「バイ・バイ・バイ」などの数々のヒットを飛ばしたインシンクのリードシンガーとして正真正銘のティーン・アイドルになり、グループが活動休止状態になってからは映画にも積極的に出演するようになり、『ソーシャル・ネットワーク』ではエキセントリックな大金持ち、ショーン・パーカーを性格俳優並みの演技力で演じ、『イケない先生』ではコメディアンとしての才能を発揮しています。

また、コメディー番組の老舗、『サタデー・ナイト・ライブ』(以下SNL)にもホスト、特別ゲストとして何度も出演し、彼のビージーズの物まねは既にSNLファンの間では"必見の古典"として親しまれ、06年に放送されたティンバーレイク主演のミュージックビデオ のパロディー、「ディック・イン・ア・ボックス」は、YouTubeで3200万以上のページビューを誇る大ヒットになっています。

タイム『TIME/タイム』は、そのティンバーレイクがついにアクション・ヒーローにもなった、ということでそもそも大きな話題だったのですが、公開の前に、女性海兵隊員がYouTubeに投稿した「ジャスティン、私と一緒に海兵隊の舞踏会に参加して!」というお誘いビデオに彼が「Yes」と答えたことが一般の硬派なニュース番組などでも話題になり、公開直後には実際に舞踏会に行ったことが大ニュースになって、この映画のPRに大いに役立ったのです。

日本でもインシンクはかなりの人気があったので、ティンバーレイク・ファンにとってはこの映画は必見ですが、近未来が舞台のアクション映画としても納得がいく筋書きなので、皆さん、ぜひご覧になってくださいね!

注:
1993年から1994年の『ミッキーマウス・クラブ』のレギュラーには、番組卒業後に大スターになったクリスティーナ・アギレラ、ブリトニー・スピアーズ、テレビ番組『フェリシティ』に主演してゴールデン・グローブ賞を取ったケリー・ラッセル、『ブルーバレンタイン』『ラブ・アゲイン』で映画俳優とした活躍しているライアン・ゴズリングなどがいました。

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