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西森マリーのUSA通信:スペースアルク
 
80デイズ
80デイズ
80デイズ
原題:Around the World in 80 Days
価格:2,625円(税込)
販売元:ポニーキャニオン

80日以内に世界を一周してみせる──。発明家フォッグ氏は、王立科学アカデミー会長ケルヴィン卿と、とんでもない賭けをする。彼は、中国人のパスパルトゥーと美しいフランス人女性モニクという仲間を得て、世界一周の旅に出たのだが……。次々と襲い掛かる危機を切り抜けて、80日以内に無事生還できるのか!?

『80デイズ』は、デヴィッド・ニーヴン主演の名画『80日間世界一周』のリメイクです。

英語圏の人々は子どもの頃にこれらの映画の原本(ジュール・ヴェルヌの同名の小説)を読んでいるので、タイトルを聞いただけでウキウキしてしまうんですよね。

今回のヴァージョンでは、主役がフォッグ(イングランド人の紳士)ではなく、彼の執事パスパルトゥー(ジャッキー・チェン)で、コメディの要素を重視しているので、幅広い層にウケる作りになっています。

とにかく1億1000万ドルという制作費の大作で、celeb cameos(有名人のチョイ役出演)も豪華!

ヴィクトリア女王に『ミザリー』でアカデミー主演女優賞を取ったキャシー・ベイツ、英国の軍曹に『モンティ・パイソン』でお馴染みのジョン・クリース、ライト兄弟にルーク/オーウェン・ウィルソン兄弟(ルークは『キューティ・ブロンド』シリーズのエメット役、オーウェンは『シャンハイ・ヌーン』『シャンハイ・ナイツ』でジャッキーと共演)、そして、トルコのプリンス役はなんとシュワちゃんがつとめているのです。

だから、話題性も十分にあり、大きなヒットになるはずだったんですよね。

でも、残念ながらアメリカでは期待された興行成績を収めることができず、業界人たちは、「リリースのタイミングが悪かったのが敗因」と見ています。

アメリカではopening weekendの興行成績が悪い映画はあっという間に消えてしまうので、リリースのタイミングは映画のヒットを左右する大切なカギなのです。

この映画がリリースされたのは6月20日。

同じ日にベン・スティラー主演のおばかコメディ『ドッジボール』とトム・ハンクス/キャサリン・ゼダ=ジョーンズの大人向けのロマンス映画『ターミナル』がリースされ、それぞれbox officeで1位、2位を獲得しています。

で、3位は公開3週目の『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』、4位は公開5週目の『シュレック2』 、5位は公開2週目の『ガーフィールド』でした。

さらに、2週後には『スパイダーマン2』の公開が控えていたので、この映画のターゲット・オーディエンスであるコメディ・ファンと子どもたちが『ドッジボール』と『ハリー・ポッター』『シュレック2』『ガーフィールド』『スパイダーマン2』に取られてしまった、ということなのです。

しかも、映画の中で最も注目に値するシュワちゃんのシーンが、なぜかPRで使われなかったのも痛かった。

使われなかった理由は、ジャッキー・チェンが主役だから、ということもあるでしょうが、政治家になったシュワちゃんのイメージを落とさないように映画会社が気を遣ったから、という噂も流れています。

政治的動きと関係のない日本ではシュワちゃんが出ているシーンを大々的に宣伝して、この映画をしっかりPRしてほしいですよね! とってもおもしろい映画なのですから。

注:
『80デイズ』は2801館で公開されたにもかかわらずopening weekendの興行収益が1000万ドルに達さず、ランクも8位とふるわなかったため、3週目では公開館が半減し、4週目には318館になってしまいました。

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