(C)2005 Village Roadshow Films (BVI) Limited-All Other Territories
監督:ジャウム・コレット=セラ
出演:エリシャ・カスバート、チャド・マイケル・マーレイ、パリス・ヒルトンほか
公開:10月22日(土)から、シネマミラノほか全国ロードショー
http://wwws.warnerbros.co.jp/houseofwax/
映画『蝋人形の館』は典型的なB級ホラー。こういった映画には固定ファンがいるので、ある程度ヒットすることは確実視されていましたが、アメリカでは予想を上回る大ヒット。それはひとえにヒルトン一族の令嬢パリス・ヒルトンのおかげだったのです。
とは言っても、彼女の演技がうまかったというわけではありません。単にヒルトン嬢の圧倒的な知名度が役に立った、というだけのこと。
パリス・ヒルトンは、日本では「アメリカのセレブの一人」という程度の認識のようですが、アメリカではブリトニー・スピアーズと同じぐらい名前が通っている人物なのです。
ヒルトンホテル創設者の子孫という肩書にモノを言わせて芸能界に進出したパリス。元ボーイフレンドが撮ったセックス・ビデオが2004年にインターネットで“評判”になったことで、一躍アメリカ中の注目の的となりました。
このビデオは同年6月にDVDとして発売され、何カ月にもわたってポルノ部門のベストセラーになりました。これをネタにパリスは、アメリカで最も人気のあるコメディー番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演。自虐的なコメディーを堂々とこなして本物の芸能人の仲間入りを果たしました。
ちょうどそのころ、妹のニッキーもデザイナーや芸能リポーターとして活躍するようになっていて、ヒルトン姉妹の行動が毎日のように芸能ニュースで報道されていたのです。
そのおかげで、『蝋人形の館』は単に出演者が決まったというだけで、「パリスがちゃんとせりふのある役にありついた」というネタがビッグニュース扱いで報道され、撮影が始まる前から大きな話題になっていたんですよね。
で、撮影が始まると、ある芸能番組が、芸能リポーター・ニッキーがロケ現場でパリスに独占インタビューするコーナーを始め、これを「ヒルトン姉妹、夢の共演!」として番宣を打ちまくりました。映画の宣伝のためのインタビューを、芸能番組がみずからの宣伝としてPRしてくれるなんて、すっごくおいしいですよね!
さらに、映画公開日(2005年5月6日)の数週間前から、パリスは“On May 6th, Watch Paris Die(5月6日にパリスが死ぬのを見て)”とプリントしてあるTシャツを着て、さまざまな人気スポットに出没。それがタブロイド紙でまた大々的に扱われたため、パリス・ヒルトンのことが大嫌いな人たちも彼女が死ぬシーンを見たくて映画館に足を運んでくれたのです。
そのため、パリスの演技をこきおろした映画評論家たちも、自分のことを嫌っている人たちまでも観客にしてしまう彼女の動員力に関しては、「存在感のあるセレブならでは」と一目置いているんですよ。
- 2005年10月13日
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