監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
出演:ヒラリー・スワンク パトリック・デンプシー スコット・グレンほか
配給:UIP映画
7月21日(土)シャンテ シネほか全国ロードショー
http://www.fw-movie.jp/
『フリーダム・ライターズ』は、今年の1月初めにリリースされ、地味な映画ながら興業面では大健闘しました。成功の一番の要因は、実話に基づくストーリー・ラインが感動的だったから。でも、ヒラリー・スワンクが演じている主人公のモデルになった実際の教師、エリン・グルーウェルがメディア受けする人だったから、ということも忘れてはなりません。
そもそもアメリカにおける映画のプロモーションは、
1 テレビやラジオでのCMと、紙媒体での広告
2 映画館でのトレイラー
3 芸能情報番組で扱ってもらう
4 朝、昼の主婦向けのワイド・ショー、夜のトーク・ショーに、俳優や監督が出演してPR
という4つのパターンがあります。
1〜3は日本と同じですね。1と2はPR予算によって露出度に違いが出るし、3は広報担当の話題作りの腕によるんですけど、映画配給会社の力だけではどうにもできないのが4なんですよね。
ディカプリオやアル・パチーノは、ほとんどテレビに出ないことで知られているし、ワイド・ショーやトーク・ショーの司会者の8割がコメディアンなので、映画のPRのために出演する俳優・監督は、ジョークの1つも言えるような「素の状態でおもしろい人」じゃないとダメ。なので、どんな俳優・監督でもトーク・ショーで映画をPRできる、というわけではないのです。
『フリーダム・ライターズ』はというと、主演のヒラリー・スワンクがアカデミー主演女優賞を2度取っている実力派の大物で、けっこう「おもしろいことも言える人」なので、彼女がワイド・ショーやトーク・ショーに出演するだけでもいいPRができたんですよね。
さらに配給会社は、朝の情報番組や、夜の社会派のニュースを扱う情報番組で「エリン・グルーウェルと彼女の生徒たちの現状報告」をニュースのネタとして扱ってもらう、という手も使って、間接的な映画のPRも行いました。エリン本人が話し上手でテレビ受けするキャラクターだったこともあり、この間接的PRは功を奏しました。普段は芸能番組やワイド・ショー、トーク・ショーを見ないお堅い人々が、エリン・グルーウェルと彼女の生徒たちのサクセス・ストーリーに興味を持ち、映画館に足を運んでくれた、ということなのです。
日本では、エリン・グルーウェルはまったく無名の存在だとは思いますが、この映画は実話のみが持つ感動を与えてくれる作品なので、ぜひご覧になってください! 貧富の差が開くばかりのアメリカの底辺で生きる、ということがどれほどつらく大変なことなのかを教えてくれる作品でもあるので、社会科のお勉強の素材としてもおすすめしたいです!
- 2007年7月19日
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