監督:デイビッド・イェーツ
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソンほか
配給:ワーナー・ブラザース映画
7月20日(金)サロンパス ルーブル丸の内ほか全国拡大ロードショー
http://harrypotter.warnerbros.co.jp/site/index.html
「ハリー・ポッター」は、アメリカでは シリーズが始まって以来ず〜っと原理主義キリスト教徒たちによってボイコットされ続けているんですよね。理由は「魔法は悪魔の仕業だから」。悪魔や異教徒がやることを美化した作品は敬虔(けいけん)なキリスト教徒は読む/見るべきではない、というわけです。
前にも何度か書きましたが、キリスト教という宗教は、善なる神と邪悪な悪魔の二局対立によって成り立っている信仰なので、「神を信じる」ということは「その対極に位置する悪魔の存在も信じる」ということなのです。ですから、原理主義キリスト教徒たちは、「ハリー・ポッター」は「子供たちを洗脳し、悪魔の所行を“楽しいもの”と教え込む、神への冒とくである」と本気で信じていて、この作品に対して真剣に怒っているのです。1作目が公開されたときは、バイブル・ベルト(原理主義キリスト教徒が多い南部の地域)にある映画館の前で、原理主義者たちがピケを張って*ボイコットを呼びかけていました。
ところが、それがニュースになって、かえって映画の PR になってしまったため、2作目からはボイコット運動は下火になっていき、4作目ではもうボイコットを叫ぶ人は皆無、という状態でした。ただ、これは決して原理主義者がハリー・ポッターを「ただの娯楽作品で悪魔信仰ではない」と認めたからではありません。
彼らがボイコット運動をやめたのは、単に「下手に騒ぐとかえって映画の PR になり、墓穴を掘るだけ」と悟ったからに過ぎず、原理主義者たちは水面下でもっと効果的なハリー・ポッター・バッシングの機会が訪れることをひたすら待っていたのです。
そして、ついに今年の2月、その機会が訪れました! それは主演のダニエル・ラドクリフがロンドンの舞台でヌードになったこと。アメリカの原理主義者たちは、まさに水を得た魚のように「人前で平気で裸体をさらす俳優が主演する映画を子供に見せるべきではない!」と、ハリー・ポッター・バッシングを再開したのです。ちなみに、原理主義者は婚前交渉を認めないため、エイズ防止のためにコンドームを配ることも禁じていて、エイズ防止の唯一の方法は禁欲だと教えているんですよ。
こうして彼らが騒いでくれたおかげで、「ハリー・ポッター」の最新作が公開の半年も前から話題になり、アメリカの原理主義キリスト教徒たちは、またしても映画配給会社においしい PR 素材を提供する羽目に陥ってしまったのです。
日本ではラドクリフ人気が下降気味、と聞いていますが、昔からの「ハリー・ポッター」ファンにとっては、舞台でヌードもこなせるラドクリフ青年の成長ぶりを見るだけでも最新作を鑑賞する価値がありますよね。
- 2007年7月 5日
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