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西森マリーのUSA通信:スペースアルク
 
『ボルト』がアメリカで支持された理由



ボルト
(C) Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.

ボルト
原題:BOLT
監督:バイロン・ハワード、クリス・ウィリアムズ
製作総指揮: ジョン・ラセター
脚本:ダン・フォーゲルマン、クリス・ウィリアムズ
声の出演:ジョン・トラボルタ、マイリー・サイラス、スージー・エスマン ほか
配給:ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン
8月1日(土)より全国ロードショー!!
http://bolt-movie.jp/

ハリウッドのスタジオで育ったボルトは、ドラマ番組に出演し、飼い主の少女ペニーを守るために改造されたスーパードッグ「ボルト」として人気を博していた。ドラマの世界がすべて現実だと思い込んでいたボルトは、ある日行き違いでニューヨークに運ばれてしまう。初めて触れるスタジオの外の世界で、自分が無敵のスーパーパワーなどを持たないただの犬だと知り落胆するボルト。しかし、出会った仲間たちに助けられ、愛するペニーに会うために、ハリウッドに戻る決心をする。

 『ボルト』は、アメリカでは去年11月23日、感謝祭の4連休が始まる2日前にリリースされ、子どもたちからも評論家からも好評を得て、興業成績面でも1億ドルを超えるヒットになりました。
 子どもたちの間でウケた最大の理由は、ボルトの飼い主であるペニーの声をマイリー・サイラスが担当したことでしょう。

 モンスターvsエイリアン
 マイリー・サイラスは、お子さま御用達のディズニー・チャンネルで2006年から放送されている「ハナ・モンタナ」という女の子向けの番組で主役を演じているティーン・アイドル。本当はポップスターだけど、学校にいるときは普通の中学生の振りをしている、というハナ・モンタナの役柄を、自然な魅力で演じています。
 有名なカントリー歌手ビリー・レイ・サイラスを父に持つマイリーは本当に歌もうまく、彼女のコンサート・チケットがオークションで2000ドル以上で売られたほどの超人気者。このことが芸能ニュースではない普通のニュース番組でも取り上げられ、ティーンの娘を持たない層にも、知名度が上がりました。

 「ハナ・モンタナ」のキャラクター商品も、衣類から学用品までさまざまな物が売られていて、どれも女の子たちの必須アイテムになっています。日本の「プリキュア」のお姉さん版といったところでしょうか。
 『ボルト』は、その「ハナ・モンタナ」のマイリー・サイラスが声の出演をする映画ということで、女の子たちの間では必見の映画となり、ディズニーが総力を挙げて宣伝したので、男の子たちにとっても感謝祭の休日に見てみたい映画になったのです。

 また、ボルトの声を担当するジョン・トラボルタが、ミッキー・ローク同様、一度は落ち目になったものの奇跡的に返り咲くことができた希有なカムバック組の一人であり、幅広い層に人気を誇っていることも、親たちを引き付ける上で大いに役立ちました。

 さらに、監督の声を担当しているのは、あのジェームズ・リプトン! English Journalのインタビューでご存じの方も多いと思いますが、彼は映画ファンの間でカルト的な人気があり、『ボルト』の話題作りに一役買ってくれました。リプトン氏は、デ・ニーロやアル・パチーノ、ジャック・ニコルソンなどを生んだアクターズ・スタジオ・ドラマ・スクールの名誉学部長で、彼がさまざまな俳優に内容の濃いインタビューをする「インサイド・ジ・アクターズ・スタジオ」という番組は映画通が絶対見ていると言っても過言ではありません。

 もちろん、“遠くに連れて行かれたペットが道中で出会った仲間に助けられながら飼い主の元に戻る”という映画の筋書き自体がよかったことも忘れてはいけません。古くは『家路』(少女時代のエリザベス・テイラーが出ている元祖名犬ラッシー)から『ビバリーヒルズ・チワワ』に至るまで、成功が保証されている動物モノの定番ですから。
 日本ではマイリー・サイラスやジェームズ・リプトンの出演が理由で人気が出ることはなさそうですが、そうと知って見てみると2倍楽しめるかもしれません。感動できて笑える作品なので、ぜひご覧になってくださいね!

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