2009年5月12日
句動詞 (1)
今日は日常会話で有益なPhrasal Verb(句動詞)についてお話します。
句動詞ですが、イディオムと総称されることがありますが
「動詞+前置詞/副詞」で構成され1つの新しい意味になるフレーズのことを言います。
定義は諸説ありますが、一般には単語それぞれの基本用法では理解できない、フレーズ独自の意味を持つ動詞+αのカタマリを句動詞と呼びます。
最後の例文で取り上げる look into (・・・を詳しく調べる)のようなものを句動詞と呼ぶわけですが、受験英語や学術的な場面ではこちらを言い換えた investigate が重要視されることが多いですね。
句動詞はカタマリで出てくるため、覚えにくく苦手意識を持つ方は多いのですが、口語では investigate よりも look into のほうが圧倒的にナチュラルです。
最終目標が自然なspeakingであればぜひ意識して使い分けましょう。
さて、前置きが長くなりましたが
前回の間違い探しクイズでこの句動詞を用いた問題がありました。
その解説の中で「自動詞+前置詞+目的語」であれば目的語を前置詞の前に置くことはできない、一方、副詞であれば目的語の位置を変えることができる、という解説をしました。
ところが、同じ単語でも前置詞と副詞の両方の機能がある場合があります。
その見分け方が初心者にはとても難しく、まず今回はそのポイントに絞って解説したいと思います。
早速ですが、以下の英文を見てください。
下線部の単語のうち、どちらが前置詞でどちらが副詞なのかが分かりますか?
He wrote about his school life. (私の生徒は学校生活について書いた。)
He wrote up the report. (私の生徒はレポートを仕上げた。)
結論から about は前置詞、up は副詞です。
ではその判別方法を説明しましょう。
前置詞であれば、「前置詞+wh-疑問詞」を文頭に置いた疑問文を作ることができる!
これに当てはめると
About what did he write? (彼は何について書いたの?)
(×)Up what did he write?
Up whatだけで意味が分かるでしょうか?今回は基の英文を知っていますので強引に
推測はできるかもしれませんが、初めて見ると不自然に感じるはずです。
Up+wh-疑問詞が成立しませんでしたので、up は前置詞ではなく「副詞」と判断します。
⇒ (×) 副詞+wh-疑問詞
ではなぜ「前置詞+wh-疑問詞」が成り立つのか?
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それは
前置詞は前置詞の後ろに置かれる名詞(前置詞の目的語)と結びつきが強いからです。
wh-疑問詞は前置詞の目的語をwhatやwhoに変えたものですから「前置詞+名詞」の関係を
維持することができ自然な構造になるわけです。
一方、副詞は動詞と結びつきが強い単語です。ですから動詞から切り離して文頭に移動すれば意味を成さなくなってしまうわけです。
write 「・・・を書く」に up を加えることで初めて「・・・を書き上げる」
「・・・を詳しく書く」という意味になるわけで、それぞれ単体ではこのような意味になりません。
ここで最後に1つ落とし穴です。
実は残念ながら、すべての前置詞が文頭に置けるものであるとは限らないのです。
例)
The officer looked into the documents.
(役員はそれらの書類を詳しく調べた。)
この look into は「自動詞+前置詞」の構成になっていますが
これで1つのカタマリとなり全く新しい意味を持つ句動詞です。
つまり2つ並んで初めて「・・・を詳しく調べる」という意味になり切り離すことができません!
※前回の間違い探しクイズで使用した get off もこの理由により切り離せません。
※write aboutのように切り離しても本来の意味とほとんど変化しない場合は切り離すことができます。
このように同じ「自動詞+前置詞」でも、上記の判別方法が適用されないこともあるので注意したいですね。
しかしながら、辞書で丹念に調べて、イディオム(動詞+αで新しい意味になるフレーズ)の有無、そして動詞が他動詞と判断できれば後ろに前置詞は絶対に置けないというルールでダブルチェックしていけば前置詞であるか副詞であるかは判断できるようになるでしょう。
※ネイティブの専門家の中にはこのような例外ケース、どんどんルールが発展・変化するケースもあるため判別することに抵抗を示す方もいますが、まだまだ上記ルールの有効性は高いと個人的には思います。
長くなってきましたので、今回はこのへんにしましょう。
いずれ句動詞パート2と題して、なぜ前置詞か副詞かの区別が必要なのかを説明することにします。
最後までお付き合いありがとうございました。
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