2005年8月29日
I wonder if/whether:間接疑問文のおさらい
I wonder if this will work.(これでうまくいくだろうか)と言う場合、I wonder whether this will work.と言った方がいいのかなと心配になったりしませんか?そういった方のために、間接疑問文の中に現れるifとwhetherのおさらいをしておきたいと思います。
★ 間接疑問文
間接疑問文というのは、間接話法の一つです。すなわち、直接話法で、My boss said, "SOMETHING." (上司が「SOMETHING」と言った)という形で「誰々が何々と言った」ということを人に伝える場合、一般に3つの選択肢があります。
第1にそのSOMETHINGの中身が普通のセンテンス(平叙文)なら、単なるthat節にその中身を入れます。例えば、
My boss said, "I appreciate your meticulous attention to detail."(上司は、「細かいところまで注意してくれて助かるよ」と言った)
↓
My boss said that he appreciated my meticulous attention to detail.
これは間接疑問文ではなく、ただの間接話法によるセンテンスです。これに対して以下の二つは、疑問詞で始まっており、したがって答えもYes/Noで済まず、何か具体的な情報が必要な疑問文と、単にYes/Noのいずれかで答えればいい疑問文という違いこそあるものの、ともかく、SOMETHINGの中身が疑問文である点において第1のパターンとは異なっています。
第2にそのSOMETHINGの中身がWhy, Whenなどで始まる疑問文であるときは、以下のとおり、thatではなく、そこでの疑問詞を流用して間接疑問文にしたてあげます。
My boss asked, "Why didn't you seek my approval?" (上司は「なぜ私の了承を求めなかったんだ?」と尋ねた)
↓
My boss asked me why I had not asked his approval.
第3に、SOMETHING の中身がYes/Noのいずれかで答えるタイプの質問のときは、以下のとおり、thatではなく、ifかwhetherを使って、間接疑問文にします。
My boss asked, "Can you do some overtime?"(上司は「ちょっと残って仕事してもらっていいかな」と聞いてきた)
↓
My boss asked if I could do some overtime.
ご覧のとおり、一定の動詞の目的語に名詞を軸とする名詞節(主語と述語動詞を備えている言葉のグループ)が来る場合に、その名詞節の頭にif/whetherを付けておくと、相手には、この部分の中身はYes/Noのいずれかで答えるタイプの質問ですよという合図になっているのです(対照的に、中身がYes/Noで答えられないタイプの質問なら、その目的節はif/whetherではなく、when, what, which, how, whereといった普通の疑問詞で始まることになります)。
ですから、以下の (a) と (b) とでは格好こそ似ているものの、意味としては違ったものになります。(これはMarcella FrankのModern English: A Practical Reference Guide, 2nd ed. (Regents/Prentice Hall)から採った例です)
(a) I doubt that he'll go. ← 彼が行くこと自体はっきりしていないことが伝わってきます。
(b) I doubt whether he'll go. ← 相手にはwhether以下の部分はwhether or not he'll goと伝わりますから、Yes/Noのいずれかで答える質問が埋め込まれていること、したがって、彼が行くか、行かないかという二つの選択肢のうちいずれとも決めかねていることがわかります。
★ if/whetherと組合わさる動詞
このように、その目的語の部分にif/whetherで始まる名詞節が置かれうる動詞としては、以下のものがポピュラーです。強いて言えば、whetherを使った方がフォーマルな感じが強まり、また、「どうなのかな」という気持ちが一段と強く表れているという程度で、実際は、ifで続けても、whetherで続けても変わりはありません。
I asked if she knew...
I dont' care if you... ← 下のmatterやmind同様、だいたいがNOT careというパターンでif/whetherと組合わさります。
We are attempting to discover if there is a way to...
I don't know if
Does it matter if... ← 上のcareや下のmind同様、だいたいがNOT matterというパターンでif/whetherと組合わさります。
I don't mind if... ← 上のcareやmatter同様、だいたいがNOT mindというパターンでif/whetherと組合わさります。
I don't remember if...
Did she say if...
I'd like to see if...
I wonder if...
スタイルの問題で言えば、ifで始まる節の方がwhetherで始まる節よりインフォーマルとされ、その分、普通の会話で使われるケースも多くなるわけですが、動詞との組み合わせの問題に引き直すと、以下のようにfind outという意味のseeとwonderとknowと組合わさるときに、ifが多く使われることが知られています (Longman Grammar of Spoken and Written Englishによる)。
Dad, try this on and see if it fits.(パパ、これ試して、合うかどうか見たらどう?)
I wonder if they will close our school down.(うちの学校、閉鎖されてしまうのだろうか?)
I don't really know if that's such a good idea.(それでうまく行くのかどうか何とも言えないな)
★ if/whetherで始まる節が目的語に来るセンテンスの作り方
一般に多くの人が間接疑問文を苦手としていますので、ここでは、間接疑問文にif/whetherで始まる節を取り込むやり方を復習しておきたいと思います。
まず間接疑問文を作る際にありがちな間違いは、普通の疑問文をそのまま動詞の目的語に取り込んでしまうというものです。例えば、「裕子が(私に)営業報告書の締め切りは明日なのかと尋ねた」と言いたい場合に、Yuko asked if the sales report was due tomorrow.とすべきところを、Yuko asked is the sales report due tomorrow?とやってしまうものです。
ここで、一つだけおぼえておけばいいのは、間接疑問文という形で従属節の中に疑問文を取り込む場合、冒頭のif/whetherその他の疑問詞だけをもってここに疑問文が入っているよと合図するという点です。通常の疑問文なら、疑問詞で始める、語順を変える、最後に疑問符を打つという3つの合図が必要なのに、間接疑問文では、合図は冒頭のif/whether+what, howその他の疑問詞だけなのです。
ところで、実際の手順ですが、私のお勧めは、Peter MasterがSystems in English Grammar (Prentice Hall Regents)の中で紹介しているステップ別に分けて組み立てていく方法です。この方法を私が気に入っているのは、間接疑問文というのは、結局、I asked SOMETHING. でのSOMETHINGの部分にYes/Noのいずれかで答える疑問文を埋め込む作業でしかないわけであり、このステップ別の作業はこの理にかなっているからです。
例えば、「上司が直近のデータがあるかを尋ねた」というセンテンス、つまり、My boss asked if the latest figures were available.というものを考えてみます。
これは、基本形に戻すと、My boss asked SOMETHING.であり、ここでのSOMETHINGの内容は(Yes/No型の質問である)Are the latest figures available?ですが、これを間接疑問文として完成させるステップは以下のとおり5つです。
STEP ONE: Yes/Noのいずれかに答える質問、つまりここでのAre the latest figures available?に対して、Yes/Noではなく、普通のセンテンスの格好に直して答えます。→ The latest figures are available.
STEP TWO: 疑問文であることを示すためにif/whetherを頭につけます。→ if the latest figures are available
STEP THREE: このifで始まる部分を基本形であるMy boss asked SOMETHING.でのSOMETHINGと置き換えます。→ My boss asked if the latest figures are available
STEP FOUR: 従属節の中の動詞の時制は主節の動詞の時制に合っていなければならないというルールがあるので、これに即して、ifで始まる部分の動詞の時制を修正します。→ My boss asked if the latest figures were available
注記:SOMETHINGに代入すべき部分の動詞が最初から過去形の場合に、主節の動詞が過去形なら、代入する部分の動詞は過去完了になります。例えば、She asked me SOMETHING. で、SOMETHING= Did I finish my report.なら、She asked if I had finished the report.になります。She asked me if I finished the report.ではありません。
なぜ直接話法で現在形だったものが間接話法になると過去形になるかと言えば、それは話し手自身、間接話法で伝えるに当たり、直接的な引用に比べて隔たりが大きくなると感じ、speaker's now(話し手にとっての現在)にremoteness(隔たり)が付加されるからだと説明されています。ワンクッション入るような隔たりが感じられることの表現として過去形を使うということです。
STEP FIVE: 最後に疑問符ではなく、ピリオドを打ちます。→ My boss asked if the latest figures were available.
常にSubject + Verb + SOMETHINGというパターンに引き直してから、SOMETHINGの部分をif/whetherで始まるセンテンスで置き換え、最後に主節の動詞の時制に合わせて動詞の時制を調整し、最後にピリオドという手順になります。
★ ifとwhetherに互換性があるのは間接疑問文の世界だけ
基本的に、間接疑問文においては、discussを例外として(注記参照)、上で見たとおり、ifとwhetherは互換性があります。したがって、She asked whether we were ready.とも言えますし、She asked if we were ready.とも言えます。ところがL. G. AlexanderのLongman English Grammarによると、間接疑問文の世界を離れると、ifとwhetherは必ずしも互換性がありません。
(注記 動詞との組み合わせでは、discussとの組み合わせでは、ifは使えず、whetherのみとなります。つまり
NOT We discussed if we should proceed or not. BUT We discussed whether we should proceed or not.(われわれはことを進めるべきかを相談した) なるほど権威ある文法書はこう言っているわけですが、実際には使われていますよね。We discussed if...という言い方)
第1に、whetherで始まる名詞節が主語となっている場合は、ifで置き換えることができません。NOT If he has signed the contract doesn't matter. BUT Whether he has signed the contract doesn't matter.(彼がその契約書にサインしたかどうかは問題ではない)
第2に、whetherで始まる名詞節がBE動詞の補語(主格補語というやつです)となっている場合も、ifで置き換えることができません。NOT The question is if he has signed the contract. BUT The question is whether he has signed the contract.(問題は彼がその契約書にサインしたかどうかだ)
第3に、whetherで始まる名詞節が前置詞の目的語となっているときは、ifで置き換えることができません。NOT I'm concerned about if he has signed the contract. BUT I'm concerned about whether he has singed the contract.(私はその契約書にサインしたかどうかで心配している)
このように、基本的に間接疑問文であれば、ifとwhetherは互換性があるけれど、間接疑問文の世界を離れて、whetherで始まる名詞節が主語のとき、主格補語のとき、そして前置詞の目的語であるとき、という3つのケースでは、ifと互換性がなく、whetherで行けということです。ちなみに、Alexander本は親切で、迷った場合は、ともかくwhetherにしておけば間違いはないと言っています。

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