2005年8月14日
相手を非難し、責める言い方:「平常時用の」Shame on you!をおさえる
「もめごとをこなす」英語の一環として、相手を非難し、責めたいときに使う言い方をまとめてみました。中級者レベルの英語学習者なら「恥を知れ」に相当するShame on you!は知っていると思いますが、インフォーマルな言い方ですから、そのままではビジネスの世界で使えません。そこで、ごく普通に相手を非難する言い方にどういうものがあるかをご紹介します。
★ 基本単語の1はdare
動詞dareは本来、「それだけのことをやってのける肝っ玉がある」という意味です。そこから否定文で使われるときは、「いいのか、それだけの根性があるのかよ」という挑発的な意味で使われますが、基本的な意味は「やるな」ということに尽きます。
例えば、同僚が「この件は会社に報告するからな」と言った場合、負い目のあるほうは、「おう、報告するならしやがれ」と脅してやめさせようと、You wouldn't dare.と言ったりします。
またよくもそんなことが言える、あるいは、そんなことができる神経があるものだという意味あいで、次のように<How dare you +動詞>というパターンで使います。いずれも言っている本人が怒り心頭に発するという状態にあることを表しています。
How dare you say such a thing.(よくそんなこと言えるな)
How dare you use my key card without asking.(よくも人のカードキーを断りもせずに使ってくれたな)
How dare you do that.(よくもやってくれたな)
How dare you tell me what to do.(よくそんなこと言えるな。人に指図できる立場かよ)
いずれも対象となっている相手の言動は過去のものなのに、How dare you saidではなく、How dare you sayのように、いずれも現在形で使うというのがポイントです。ここを失敗するとただただ無様です。
★ 基本単語の2はnerve
名詞nerveはこういった場合は、「ぬけぬけと何かを言ったり、図々しくも何かをやってのける神経、度胸」を指します。当然、非難がこめられています。ですから、日本語で、「何て図々しい」だけでも通じるのと同じで、単に、What a nerve! と言っただけで、「いい神経しているじゃないか、図々しいったらありゃしない、あきれるよな」という意味合いになります。なおここではカテゴリーとしてのnerveを指しているので、冠詞が必ず不定冠詞であることにご注意ください。
対照的に特定の人のnerveを指して言うときは必ず定冠詞です。「いい神経しているよな、そんなことを抜かすとは」と言いたいなら、The nerve of him, saying things like that.になります。The nerve of himだけだとセンテンスとして見ると主語、述語動詞がそろっておらず、変な感じですが、聞く方は、I can't believeを補充して聞いているので、問題はありません。つまり、The nerve of him, saying things like that.と言っている本人の話し相手には、I can't believe the nerve of him, saying things like that.(あいつがそんな神経しているとは信じられないよな、あんなこと抜かして」と聞こえているということです。
動詞と組み合わせるときはhaveが基本です。ですから、How can you criticize me like that!(よくもそんなふうに人のことを批判できるものだ)と驚き、あきれるときなどは、I don't know how you have the nerve to criticize me like that.というふうに、<have the nerve to 何々する>というパターンで使います。ここでの冠詞は必ず定冠詞theです。この言い方は人の行為を客観的に伝えるときにも使われ、例えば、口うるさい女性に、言われなくてもわかっているようなことをあれこれ指図されたので頭に来ている人であれは、She had the nerve to tell me how to do my job. Can you believe it?と言ったりするわけです。
もちろん、このThe nerve of 誰々というパターンは面と向かって相手を非難するときにも使うことができ、「いい神経してるよ、それを人のせいにするとは」と言いたいなら、The nerve of you, blaming it on me.になります。
他に変形で、have gotを使った、have got a nerveもあります。ここでのポイントは定冠詞ではなく、不定冠詞aを使うということ、それと、驚き、あきれる対象である行為がここではing形で表されるということです。ですから、「人がちゃんと仕事をしないなどとよく言えたものだ」と怒りを爆発させ、相手を非難するなら、You've got a nerve, saying that I'm not doing my job.となります。
なお、イギリス人はアメリカ人ならnerveを使うところでcheekを使います。ですから、What a nerve!に代えて、What a cheek!と言っています。また、have the nerve to do somethingというパターンも、have the cheek to do somethingというパターンで使い、She had the cheek to say I had an attitude problem!(何と人の態度が悪いだなどと抜かしてくれるじゃないか)と言ったりします。
★ 基本単語の3はshame
冒頭で述べたとおり、Shame on you!は間投詞的と言うか、感情的な爆発とでも言うべきものを表していますから、淡々と相手を責めていこうという場面では使えません。このshameを実際に使えるようにするためには動詞との組み合わせを知っておく必要があります。
例えば、「君のやったことは、当社の恥だ」と非難したいようなときは、You've brought shame on the company.またはYou've brought shame on us.というふうに、動詞bringと組み合わせます。
他に組合わさる動詞としてはfeelがありますので、「自分のしたことを恥ずかしいと思わないのか」と言いたい場合は、Don't you feel any shame for what you've done?という形で責めることができます。ここでのポイントは、shameが不可算名詞であることから、冠詞はつけずに使うということです。You've brought a shameだとかDon't you feel a shameでは一気に迫力が落ちてしまいます。
Don't you feel any shame?と同じように、相手に問いかける格好で非難する場合、動詞haveとの組み合わせもよく使います。Don't you feel any shame?に代えて、Don't you have any shame for what you've done?と言っても同じです。
ただ、feelとは組合わさることはなく、常にhaveと組合わさる言い方として、sense of shameがあることは注意を要します。典型的には、「少しぐらい恥ずかしいと思う気持ちが残っててもいいんじゃない」ということで、Don't you have some sense of shame left?というふうに使います。
形容詞のshamelessは、「恥知らずな」という意味で、Don't you realize how shameless that is?(それがどれほどみっともないことかわからないのか)といった格好で使います。
親戚筋にfeel shame(恥ずかしいと思っている)という意味の形容詞ashamedがありますが、これもよく使われます。相手を非難するときのパターンは、<You should be ashamed of + 名詞または動詞のING形>ですから、何か子供じみた小細工をして自分の失敗を隠そうとした部下を叱責する場面なら、You should be ashamed of such a childish ploy.または、You should be ashamed of using such a childish ploy.になります。
バリエーションとして、yourself forが入る点でちょっと違う<You should be ashamed of yourself for + 名詞または動詞のING形>もあります。このパターンによるなら、今の例文は、You should be ashamed of yourself for such a childish ploy.またはYou should be ashamed of yourself for using such a childish ploy.になります。
なおchildishとchildlikeはよく間違うので使い分けに注意が必要です。「利己主義的な」という意味のselfishと同じで、ishが付くのはネガティブな意味あいを持つとおぼえておくのがポイントです。そこで、ひとまずchild+ISHは悪い意味、child+LIKEの方はニュートラルかあるいプラス評価というイメージでとらえることができます。ですから、「子供っぽい」かんしゃくのことをchildish temperと言うのに対して、「子供らしい」純粋さを言うときはchildlike innocenceです。
副詞のshamelesslyもレパートリーに入れておくべきでしょう。例えば、人が苦労した仕事の成果やアイディアを横取りする輩はいくらでもいるわけで、部下にそういう奴がいるのを発見したら、You shamelessly took credit for other people's hard work.(おまえは何ら恥じることなく、人が苦労した仕事の成果を横取りするのか)と非難できます。非難の対象となる行為に「恥ずかしいとも思わずに」という副詞をつけることで一段と非難の度合いを強めることができるわけです。このshamelesslyは上で紹介したdareとも相性がよく、How dare you shamelessly lie to me!(よくもそうやってしゃあしゃあとウソをつくもんだ)というふうに使うことができます。
★ さいごに
実際にこの分野の言い方を使えるようになりたい、あるいはそういう必要がある方は、折々、冗談っぽくこういった言い方を使ってみて、練習しておくことをお勧めします。ここぞという場面でまさかノートを広げるわけにもいきませんから、普段から少しずつ練習用に撃ってみて、手応えを確かめ、実戦に備えよということです。
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