HOME英語ニュース・ビジネス英語
 
 


日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2005年9月 1日

CanとCouldとBe able toを使いわける

Can, CouldとBe able toの使い分けは面倒な感じもありますが、CambridgeのFirst Certificateレベルでの頻出問題として知られているぐらいですから、避けて通ることができません。ポイントは現時点での話と過去の話とに分けた上、どういった場合に使え、どういった場合に使えないかをおさえることでしょう。

★ 現在の能力を語る CAN, COULD, そしてBE ABLE TO

まず現時点で有している能力を念頭に、「何々することができる」と言いたい場合は、ごく普通にCANを使って、

I can speak Spanish.

と言います。この場合、BE ABLE TOも使えますが、フォーマルな響きがあるので、

I am able to speak Spanish.

などと言ったりすると、何をもったいつけているんだと思われてしまいます。

一方、COULDは同じく現在の能力を語るのに使うものの、ちょっとニュアンスが違っており、「何々する力があるのに、実際にはそれを使っていない」という意味あいになります。ですから、

We could do a lot more to help the refugees.

と言ったら、難民たちを助けるためにもっといろいろとできるはずなのに、実際にはそれが行われていないということになります。

★ 過去の能力を語る COULD,そして WAS ABLE TO

ここでは、COULD が現在の能力の場合の CAN の過去形として使われるわけですから、CAN の出番がありません。

そこで COULD なのか WAS ABLE TO なのかということになりますが、過去の話として取りあげる場合、「ある時、ある所で、実際に何々することができた」というふうに具体的な話をするのであれば、もっぱらWAS ABLE TO のみを使い、COULDは使いません。そうでなければ、例えば、「昔はこういうことをすることができたんだよ」と漠然とした話をするなら、COULDでもWAS ABLE TO のどちらも使えます。

例えば、「若い頃は何時間でも泳げたものだ」と言いたいなら、

I could/was able to swim for hours when I was young.

です。

ところが、このように「何々することができたものだ」という一般的な話でなく、過去の具体的状況を念頭におきながら、「ある時、ある所で実際に何々することができた」と言いたい場合は、WAS ABLE TO のみしか使えないとされます。ですから、「お店が満席という感じだったけれど、幸い席があった」と言いたいなら、

The place was packed but fortunately we were able to get a table.

になります。ここではwe could get a tableは使えません。

この点、Nigel D. TurtonのABC of Common Grammatical Errors (Macmillan)は、次の二つを典型的な誤用例として挙げています。

(a) I set off at midnight and, by driving non-stop, I could reach Kuala Lumpur by 6 o'clock the following morning.(私は真夜中に出発してから、その後休みなく運転し続けることで、翌朝の6時までにクアラルンプールに着くことができました)

(b) The visit was worthwhile since we could gain first-hand knowledge of how a school operates.(今回の訪問は有意義なものでした。と言いますのも、学校がどう運営されているかを直接、見聞きすることができたからです)

いずれも昔はこういうことができたといった一般的な話ではなく、一定の具体的状況を前提に、「ある時、ある所で何々することができた」と言っているケースですから、(a) はI was able to reachとすべきであり、(b) も we were able to gain に直す必要があります。

追記

ところで、ややこしいことに、例外があります。「過去の具体的状況を念頭に置きながら『何々をすることができた』と言いたい場合は、could ではなく was able to を使え」というルールは、否定形の場合には当てはまらず、どちらも使えます。ですから、否定形とはいえ、過去の具体的状況で could が使われている例を見て、それが頭に残っていると、原則を知らない人は失敗してしまいます。

例えば、Thomson, Martinet の A Practical English Grammar は、次のような例を挙げています。

He read the message but he couldn't/wasn't able to understand it.

また、Michael Swan の Basic English Usage も次のような例を挙げています。

I managed to find the street, but I couldn't find her house.

当然、この場合は、I managed to find the street, but I was not able to find her house. とも言えます。

なお、was able to を使うべき場面で could を使ってしまうという間違いは、英語学習者が繰り返し陥る伝統的落とし穴と見えて、1936年が初版というT. J. Fitikides の Common Mistakes in Englishにも次のような形で載っています。

Don't say: Because Laura worked hard she could finish the job in time.
Say: Because Laura worked hard she was able to finish the job in time.

解説には、こうあります。If the meaning is managed to or succeeded in doing, use was able to, and not could.(意味するところが、辛うじて何かをすることができたとか、うまく何々することができたというものである場合は、couldではなく、was able toを使うべし)

★ まとめ

現時点の問題として、「何かができる」と言いたいなら CAN を使うが、フォーマルにしたければ BE ABLE TO を使います。現時点の話なのに COULD を使うのは、「やろうと思えばできるのに、それが実際には行われていない」話を取りあげる場合であるだけに、やや特殊ケースと言えます。

一方、過去の話として、特定の状況を念頭に置いてではなく、漠然と「何々することができたものだ」と言いたいなら COULDまたはWAS ABLE TO を使い、特定の状況において、「実際に何々することができた」つまり I managed to do sth. または I succeeded in doing sth. と言いたい場合なら、もっぱら WAS ABLE TO を使います。

kurofuku_a

この記事がよかったという方、応援の一票をお願いします。人気blogランキングへ

Trackbacks

Trackback URL: 

Comments

Certainly, there was a handful of people clamoring for reform, but as far as I could see, they were generally seen as dodgy characters.

ある本の抜粋ですみません。
先生の使い分けの説明は非常にわかりやすかったのですが、上記の文中のcouldは、どう理解すればいいのでしょうか?

[返信]

勉強のモデルを単純化するために、ちょっとはしょりすぎたようですので、以下のように改めさせてください。

そこで COULD なのか WAS ABLE TO なのかということになりますが、過去の話として取りあげる場合、「ある時、ある所で、実際に何々することができた」というふうに具体的な話をするのであれば、もっぱらWAS ABLE TO のみを使い、COULDは使いません。そうでなければ、例えば、「昔はこういうことをすることができたんだよ」と漠然とした話をするなら、COULDでもWAS ABLE TO のどちらも使えます。

いつもこのブログにはお世話になっております。ありがとうございます。

念のため教えていただきたいのですが、「できなかった」という場合(否定文)も、同様と考えてよいのですよね?

それにしても、
いつも、どっちを使おうか分からず、その時の気分で決めていました。まったくもって、赤面ものです…涙
ローカルスタッフは、誰もおかしいって言ってくれないし…。
おかげさまで、はっきりと頭に刻まれました。

私は30代後半ですが、これも中学時代、盲目的に書き換え練習をさせられるものですよね。一番記憶力の良い時期なんだからちゃんと教えてほしいものです。
さすがに今の時代はキチンと教えているのですよね?子供を持つ身として、心配になります。
とはいえ、現地のデイケアに預けている3歳の息子に、英語力ではすでに逆転されたと感じる今日この頃ですが…。
逆に息子の日本語が心配になります。

[返信]

>念のため教えていただきたいのですが、「できなかった」>という場合(否定文)も、同様と考えてよいのですよね?

否定形のときは、「過去の1回的な事象には was able to を使え」というルールが緩和される、つまり、couldn't が使えるという、これまた重要なルールがあります。

おかげさまで、本文の方を、いい形で補充することができました。ありがとうございます。

参考になりました。couldとwas able toの使い分け。

非常にわかりやすかったです。まだ瞬時に使い分けは出来ないと思いますが、すこしづつ慣れていきたいと思います。

[返信]

おまえの書くものは、わかりにくい、こむずかしい、マニアックだとばかり言われているので、わかりやすかったなどと言ってもらうと、ことのほかうれしく思います。

日向

コメントフォーム
Remember personal info?