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日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2005年11月19日

(3) 複数形でしか使わないビジネス単語

なかには単数形だと違った意味になるものも含まれますが、基本的に単数形では使わないビジネス単語のシリーズ第三弾としてとりあげるのは、office hours, perishables, premises, prices, proceedings, proceeds, public works, rates, records, そして restrictions です。もう R の項に入りましたから、そろそろこのシリーズも終わりに近づいています。もうちょっとだけおつきあいください。

office hours 勤務時間、窓口が開いている時間
Call this number if you need to reach me out of office hours. (時間外に連絡の必要がある場合は、この番号にかけてください)

いつも訳で迷います。普通の会社の勤務時間と重なるわけですが、そういうものを執務時間とは言わないでしょうから、営業時間としたいものの、商店や会社全体の業務全体については営業時間と言えても、会社員がデスクで勤務している時間帯を指すのには抵抗をおぼえます。やはり勤務時間でしょうかね。


perishables 生鮮食品
Perishables like fruit, vegetables and meat are transported by temperature-controlled trucks.(果物、野菜、肉といった生鮮食品は低温輸送車で輸送されます)

同じ生鮮食品でも、これは一種の「技術用語」で、一般的にはfresh foodの方が通りがいいと思います。現に、スーパーの生鮮食品コーナーはfresh food counterですし、冷蔵庫の野菜室はもfresh food sectionと言うのが普通です。

premises 敷地、業務に使う空間
We’re looking for larger premises.(もっと広い所を探しているところだ)
Management is talking about moving to new premises.(経営陣はどこか新しい所に引っ越すような話をしている)

会社やレストラン、あるいは学校などが使う土地、建物をひとまとめにした言い方で、一般家庭の場合には使えません。単数形のpremiseだと、「前提」という意味になり、His logic is faultless but it's based on a shaky premise.(かれの論法にすきはないけれど、前提がもともと危なっかしい)というふうに使います。

prices 価格水準、物価
Declining oil prices are restraining inflation.(原油価格の下落がインフレをおさえている)
Prices have been on a slight upward trend.(物価はこのところわずかながらも上昇傾向にある)

個別の価格のことではなく、全体的な価格水準を指すときは、複数形によります。ですから、単にpricesと言ったら、普通は消費者物価を指しており、上の物価の例文は、pricesに代えて、consumer inflationまたはheadline inflationを使うこともできます。

proceedings 手続、裁判、訴訟
The creditor banks filed a petition to institute bankruptcy proceedings against the debtor.(債権者銀行団は、債務者につき倒産処理手続の開始を求め申し立てを行った)
Disciplinary proceedings will be taken against three employees found to be in violation of the company's Sexual Harassment Prevention Policy.(会社のセクハラ防止規定に違反したと認められた3名の従業員に対して懲戒手続が取られる予定だ)

名詞に共通したところがあると一緒に使う動詞や前置詞も同じになるもので、例えば、「彼女は夫を相手どって離婚訴訟を起こした」と言いたい場合、She brought a divorce action (or suit) against her husband.と言えるわけですが、actionないしsuitの部分を差し替えて、She brought divorce proceedings against her husband.とすることもできます。ただ、言い方としては、proceedingsは何か改まった感じが強いので、普通に話しているような場合はあまり使わず、むしろ、actionまたはsuitを使う方が一般的だと思います。

proceeds 売却代金、発行代り金
Proceeds from the sale of the factory will be invested in US treasuries for the time being.(工場の売却代金は当面、米国債での運用に供します)
Proceeds from the bond issue will be used for general corporate purposes and debt repayment.(この債券の発行代り金は、一般的事業資金および債務の返済に充当されます)[特に金融関係では、何かと引き換えに授受されるカネを指して「代り金」という不思議な言葉を使っており、いつも語源が気になっています]


public works 公共事業
The government announced plans to boost spending on public works.(政府は公共事業への投資額を大幅に増やす計画を発表した)

rates 金利、金利水準
The minutes of the FOMC meeting indicate that the Committee voted unanimously to keep rates steady.(連邦公開市場委員会[アメリカの中央銀行の金融政策を決める機関]の議事録は、同委員会が全会一致で金利を据え置いたことを示している)

records 記録
Our records show that our statement of your account for the month of April has not been settled.(弊社の記録によると、御社の4月分の勘定が決済されていない)

個別の記録やファイルというのでなく、おおざっぱと言うか、抽象的に記録という言葉を使うときは、複数形のrecordsを使います。

restrictions 規制
As of April 1, restrictions on foreign currency trading will be lifted. (4月1日をもって、為替取引に対する規制が撤廃される)

抽象的に規制をとりあげるときは、たとえ内容的に規制事項が一つであっても、このように複数形を使います。これに対して、具体的に規制を論じているときは、例えば、マンションの自治会のペット飼育規則のようなものを言うときは、We have a restriction on pets.というふうに、単数形のregulationを使います。


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Comments

日向先生、こんにちは。
"proceeds"本当に駆け出しの頃、不動産担保関連でこれが出てきて、ピンと来ませんでした(笑)
その後、英日のみならず、日英でも「?代り金」というのが出てきて慣れましたけど。

「語源」ということで、単に辞書を引いただけですが
ラテン語のpro-(?の代わりの)+cede(re)(譲る)とありました。

個人的には、proceeds = the value of land, goods, or investments when converted into moneyが一番分かりやすいかな?と思っています。

(おまけ)素敵なダンサーに1票!

[返信]

こんにちは。まずは貴重な一票に感謝します。

語源でわからないのは日本語の方です。何の「代り」なんだといつも思っています。変な言葉ですよね。おっしゃるとおり、換金したときの価値、つまり money received by the seller というのも一つの要素ですが、人によっては「融資代り金」と言ったりもする融資の実行額、つまり、funds given to a borrower となると、どこからそんな言葉がと感じます。loan proceedsに相当するのはわかるのですが。

いろいろ国語辞典、見たのですが、出ていませんね。「代り金」。何かの専門用語の辞典にでも載っているのでしょうか。

日向清人

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