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日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2005年12月25日

Think of vs Think about -- of と aboutとで違いはあるのか

テレビのインタビューなどで、外国人に意見を求めるときの様子を見ていると、about を使って、What do you think about...?と尋ねているときもあれば、of を使って、What do you think of...?と尋ねているときがありますが、意識的に think aboutと think of を使い分けているのだろうかと思ったりします。

たしかに英語の辞書や英語の用法の解説を見ても、think about と think of とでは、別段、区別がないかのように扱われています。例えば、Collins COBUILD English Usageを 引いても、I spent hours in the warmth of the bathtub thinking about China. と She was thinking of her husband. とが同じものかのように並んでいます。しかし、私自身を含め、普通に英語を使っている人の多くが、think about と think ofとでは結構ニュアンスが違うと感じているはずです。

実際、What do you think of...?と尋ねられた人と、 What do you think about...?と尋ねられた人の答え方を見ているとわかりますが、例えば、What do you think of the Sino-Japanese relationship?と聞かれた人は、あたかも、What's your judgment on this issue? あるいは What's your view on this issue? と聞かれたかのように、簡潔に、Well, I think Sino-Japanese relationship is entering a new phase.(まあ、日中関係は新たな局面を迎えていると思いますね)などと答えるのが普通でしょう。

これに対して、What do you think about...? と聞かれた場合は、What thoughts come to your mind on this issue?(この問題につき、どういったことが頭に浮かびますか)あるいは、How do you address this issue?と(この問題については、どういったアプローチで臨んでいらっしゃいますか)と尋ねられたかのように、答えも長くなるのが普通なのではないでしょうか。What do you think of...と比べて、聞き方自体が漠然としている分、気楽に答えられるので、どうかすると、話も長くなるということなのでしょう。

そこで、きょうは、think aboutなのかofなのかを自分なりにどう理解し、整理しているかをご紹介し、みなさんのご参考に供したいと思います。

まず (1) 検討する、考慮する (consider)という意味で使うときは、think of、think aboutのいずれも使いますが、どちらを選ぶかでニュアンスの違いがあります。次に、(2) 何かについて判断する (make a judgment) ときも、同様に、think of、think aboutのいずれも使いますが、ここでも、ニュアンスの違いが出てきます。最後に、(3) 何かを思い浮かべる (bring to mind)ときは、もっぱら think of というのが、私の分類法です。

1. どちらも、つまり think of でも、think aboutでもいいというのは、以下のように、consider(検討する、諸要因を勘案する)という意味で think を使うときです。

(a) We are thinking of tapping the China market.

(b) We are thinking about tapping the China market.

ニュアンスの違いがどういうものかと言うと、(a) はもっぱらtapping the China marketがテーマで、それを対象に考えたということであり、訳文にこれを反映させるなら「われわれは中国進出を検討している」という感じでしょうか。

これに対して、(b) は、tapping the China marketを軸に、付帯する問題もあれこれ取りあげながら検討を進めているという感じであり、訳文にこの感じを盛り込むなら「われわれは中国進出の可否を含め、関連の諸問題を検討している」としたいところです。

この点、Seth LindstrombergがEnglish Prepositions Explained (John Benjamins Publishing)で言うには、ofが客体のすべてを直接に捉えている感じがあるのに対して、aboutは弱腰というイメージがあるのだそうです。ですから、

I dreamed of you.

だと、客体であるyouのすべてを直接に捉えている感じがあることから、画面いっぱいにyouがズームアップされている感じで、「あなたは私の夢の中ではスターだった」というニュアンスなのに、

I dreamed about you.

だと、もともと about の意味が near but not all にあることから、必ずしも夢の中での焦点がすべてyouにあわさっていなかったことがうかがわれるとしています。

2. やはりthink of、think aboutのいずれも使えるけれど、意味が微妙に違ってくるのは、次のように make a judgment on という意味で使う thinkです。

(a) What do you think of this issue?

(b) What do you think about this issue?

これは冒頭の日中関係の例のところで説明したとおり、(a) が、「端的にあなたの判断は?」と聞いている感じなのに、(b) の方が周辺部分にまで網をかけて、いわば「大きく」聞いている感じがあります。

先の Lindstrombergの見方に立てば、(a) がもっぱらそのissueに焦点を当てている言い方であるのに、(b) では、issueは中心ではあるけれど、必要に応じて他のことがらも適宜取りあげてくれという意向を感じ取ることができます。。

3. もっぱら think of しか使わないのは、以下のように、bring to mindという意味で使うときです。

I can't think of any use for this.(これをどう使えるか何も思い浮かばない)

ネットで調べるとわかりますが、I can't think about any use for this.とはまず言いません。

マジシャンが観客に言ったりする Think of a number and then...(何か数字を思い浮かべてください、そうしたら…)も同じで、これをThink about a number... と言ったりはしません。

このように、似たものどうしを区分けするコツは、異なる意味ごとに consider、make a judgment、bring to memory というふうに、違う単語で置き換えて憶えることだと思います。

もう一つ、コツと言うのか、記憶を定着させるのに便利な方法は、その用例上の差がよく表れている一文を暗記しておくことです。例えば、今回の think ofとthink aboutの違いを端的に表すものとして、こういったものがあります。

What do you think of this issue? It's the first I've heard about it. Let me think about it.(この問題につき、どう考えますか?初めて聞く話なので、考えさせてください)



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Comments

think of とthink aboutの差を私が理解したきっかけは、イギリス人友人の「お悔やみの言葉」でした。お悔やみの定番では"our thoughts are with you"ですが、祖母が亡くなった時に友人がくれたメッセージに"we are thinking about you"とあり、ほほう、こういうときはaboutなのね、と感心した覚えがあります。of はspot-on、aboutはそれを含むもろもろ、と理解していたので、今日のこの記事を読んで安心しました。festiveな日にこんな例ですみません。

[返信]

コメントありがとうございます。この think of と think about とではニュアンスに差があるという点、自分だけの思い込みでないとわかり、安心しました。

たまたま見つけた以下のウェブページでお悔やみの文例を見ますと、thinking of youとthinking about youの両方が出てきますが、これなど、favourite 流の「of は spot-on、about はそれを含むもろもろ」という枠組みでとらえると、すっきり理解できますね。何であれ、いつの日にか、「きのうは、どうしていたの」とガールフレンドに聞かれたら、I was thinking about you.でなく、I was thinking of you. と返して点数を稼がねばと肝に銘じております。

http://www.businesswritingblog.com/business_writing/writing_condolences/

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