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日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2006年5月21日

(2)スペリングにひそむワナ:LYで終わる副詞をめぐる失敗(英語の落とし穴の12)

景気動向の指標あるいは業績などの動きを表す言い方をおさえておこうという場合、例えば、売上が増えたとか減ったと言いたい場合、以下のとおり、名詞としては rise と fall を、そして、組み合わせる形容詞としては、度合いの大きさに応じて dramatic, significant, modest, slight を知っていれば用が足りるものです。

We saw a dramatic rise/fall in sales.(直訳すれば、「われわれは売上の劇的増加/減少を経験した」になりますが、意訳すれば、「当社の売上は劇的増加/減少を見た」ということ。以下同様)
We saw a significant rise/fall in sales.
We saw a modest rise/fall in sales.
We saw a slight rise/fall in sales.

ただ、ビジネス英語の世界では、名詞を中心に動詞プラス名詞で組立てるよりは、動詞を中心に組立てますから、上の rise/fall を動詞に変え、かつ、形容詞に LY を付けて、副詞として使う方が一般的です。

そこで、上の例文はこうなります。

Sales rose/fell dramatically. (売上が劇的に伸びた/落ちた)
Sales rose/fell significantly. (売上がかなり伸びた/落ちた)
Sales rose/fell modestly. (売上がそこそこ伸びた/落ちた)
Sales rose/fell slightly. (売上が若干伸びた/落ちた)

ところで、こういった表現のコツをお伝えすると、大学生にしろ、通訳の方のセミナーにしろ、単純明快な処理法として、感心してもらえるのはいいとして、そのあとのミニテストで上の例文を書いてもらうと、半分以上の人が dramatically と書くべきものを dramaticaly と書き誤るものです。Word のようなワープロソフトを使って書いていれば、誤っていることを示す赤の下線が表示されるからまだしも、手書きの場合は、そうも行きません。

たしかに普通、形容詞から副詞を作る場合は、ただ LY を語尾に付ければ済みます。ところが、それに伴って、LYをくっつける相手の形容詞(以下「本体」と呼びます)のスペリングを一部手直ししなければならない場合があり、それを見落としていると上のような失敗をしてしまいます。

そこで、今回は、形容詞から副詞を作るために LY を付けるときに注意すべき例外的な処理に焦点を合わせてみました。

まず、普通は、形容詞にただ LY を付ければ済みます。例えば、

accidental → accidentally
incidental → incidentally

ところが、ただ LY を付ければいいというのでなく、本体の語尾を変化させねばならない場合があります。大きく分けて、そういったケースは二つあります。一つは、本体の語尾にくっつけるべき LY の一部、つまり L または Y が最初から入っているケースと、そうでないケースです。

★ 語尾に LY の要素である L または Y が最初から入っている形容詞

A)語尾が LE で終わっており、従って最初から LY の一部である L 入っているときは、LEの前が子音か母音かで扱いが違います。

a1) 形容詞 simple のように語尾が "子音プラス LE" の場合、最後の E を Y と差し替えます。

capable →  capably NOT capablely
simple → simply NOT simplely
terrible →  terribly NOT terrriblely

a2)同じ LE 組でも、形容詞 sole のように語尾が "母音プラス LE" の場合は、原則どおり、ただ、LY を付けます。

sole → solely NOT soly

ただし、これには whole という例外があり、whole のときは、LY を付ける前に最後の E を取り除きます。

whole → wholly NOT wholely

B)本体の語尾に最初から LY の片割れである Y が含まれている場合は、Y の前が子音か母音かで扱いが違ってきます。

b1)形容詞 easy のように、語尾が "子音プラス Y" の場合は、そこでの Y を I に変えてから LY をくっつけます。

angry →  angrily NOT angryly
easy → easily NOT easyly
happy →  happily NOT happyly

しかし、これには例外が二つあります。形容詞の shy と sly で、この場合は、そこでの最後の Y に手を加えず、そのまま LY を付けます。

shy → shyly
sly → slyly

本当なら第三の例外と言いたいのが dry で、dry →  dryly だよと断言したいところですが、実際は、drily という形も通用しており、微妙です。

b2) 形容詞 coy のように、語尾が "母音プラス Y" の場合は、ただ LY を付けます。

coy → coyly

例外的に、形容詞 gay は母音プラス Y であるものの、最後の Y を I に変えてから、LY を付けます。

gay → gaily

C)形容詞 full のように、語尾に L が二つ並んでいる場合は、L が既にあるので、ただ、Y を付けるだけです。

full → fully NOT fullly

注意事項: friendly のように、本体の語尾が最初から LY になっている形容詞を副詞として使いたい場合は、in a friendly manner/way という具合に、in a + LY で終わる形容詞 + manner/way という形で使うのが一般です。ただ、daily/weekl/monthly/yearlyのような時間ないし頻度を表すものは、そのまま使い、We update twice daily.(1日に2回アップデートしています)とし、twice in a daily manner などとはしません。

★ 語尾が UE または IC で終わる形容詞

D)形容詞 due のように、本体の語尾が UE で終わる場合は、最後の E を落としてから LY を付けます。

due →  duly
true →  truly

E)形容詞 dramatic のように、本体の語尾が IC で終わる場合は、AL というクッションを入れてから LY を付けます。

dramatic  → dramatically
scientific → scientifically

追記:ひとまず勢いでざっと書いたので、これからの何日間か、具体例の数を増やしていこうと思います。こういうとき、SCRABBLE 用の辞書があると、最後が IC で終わる単語だけを集めることができて便利なのですが…



ringleader_welcoming.gif

この記事、いかがでしたか?わが国ではこういった基本的なことを系統的に教えてはいないようなので、結構、役立つのではないでしょうか。ところで、人気ブログランキングに参加していますので、応援の一票をお願いできたらと思います。このリンクをクリックするだけです。どうぞよろしくお願いします。人気blogランキングへ


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