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日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2006年6月19日

(3)スペリングにひそむワナ:動詞の活用に伴う語尾変化(英語の落とし穴の14)

これまで、名詞と副詞について、ありがちなスペリングでの失敗例を見てきましたが、今回は、動詞を取りあげます。commit を過去形にする場合、commited なのか committed なのかという話です。

たしかに英語のスペリングは、無茶苦茶と言えば無茶苦茶です。実際、バーナード・ショーは、英語のスペリングは発音と合致させるべきであり、そうとするなら、手はじめに、fish は、"ghoti" と書くべきだと説いたぐらいです。つまり、tough での gh は f の音であり、women での o は、音としては、i であり、また、ti は、nation に見られるとおり、sh の音を表している。したがって、fish を英語の発音に合致させるなら、ghoti になるはずだというのです。

しかし、いくら何でも以下のとおり、多少の規則性はあり、それを知っているだけでも情けない失敗は防げるというものです。ただ、ちょっとむずかしいのは、前提条件として、問題の単語をきちんと発音できなければならないことです。例えば、commit という動詞であれば、 coMMIT というふうに、最後の音節に stress (強勢)が置かれることを知っていないと最初から話になりません。

原則は、1音節だけから成る単語または2音節以上の単語で最終の音節にストレス(強勢)が置かれるものについては、最後の一文字を「ダブル」にするということです。ですから、

omit → omitting, omitted
control → controlling, controlled

となります。詳しくみると、以下の条件がそろっている場合は、最後の字を「ダブル」にします。

(1)ここでの omit (省く)のように、その単語が1音節しかないか、control(支配する、管理する)のように最後の音節にストレス(強勢)が置かれている。

(2)最後が •••it または •••ol という具合に、母音+子音の組み合わせになっている。

(3)くっつけようとしている動詞の活用語尾が -ING, -ED に見られるとおり、母音で始まっており、したがってそのままで行くと、omited または controled というふうに最後の部分が ite または ole といった「母音ではさまれた子音」という格好になる。

言い換えれば、omited にしてしまうと、読みとしては、「オマイ」になってしまうから、「オミ」と読ませるために、omitted と子音を二重にするということです。ですから、drop を過去形にするときは、dropped であり、droped と書いてしまうと、「ドロウプト」という読みになってしまうことを意識しておく必要があります。

このルールは、形容詞に比較級の -ERや、最上級の -EST を付けるときも同じなのですが、教育を受けていない人は大抵間違えるもので、現に「やせます、もっと細くなります」的なやせ薬を売り込むスパムメールなどは、タイトルの部分からして、slimer という単語が並んでいます。これでは、つまり slimer では、「スリマー」ではなく、「スライマー」としか読みようがなく、実に目障りです。

例外の1:最後の子音の前に母音が二つ並んでいるとき

例えば greet のように、EDやINGといった活用語尾をつけると最後の部分が eti[ng] または ete[d] というふうに、「母音ではさまれた子音」という格好にはなっても、そのセットの前にもう一つ母音があるときは、つまり最後の子音の前に母音が二つ並んでいるときは、最後の一文字はそのままにし、重ねません。

greet → greeting, greeted NOT greetting, greetted


例外の2:最後が e で終わる単語

例えば hope のように、最後が e で終わる単語に -ING や -ED (つまり母音で始まる接尾辞)をくっつけようというときは、最後の e を落としてから、ING または ED を付けます。

hope → hoping, hoped NOT hopping, hopped

例外の3:最後が y で終わる単語

最後が y で終わる単語については、最後の y の前に母音があるかないかで扱いが違ってきます。

例えば、carry のように、最後の y の前が子音である場合、三人称単数現在にするための S をつけるときは、最後の y を ie に変えてから s をつけ、carries とします。 INGをつけるときは、y を残して carrying です。ところが、EDをつけるときは、y を i に変えた上で、carried とします。まとめると、こういうことです。

carry → carries, carrying, carried NOT carrys, carryying, carryyed

一方、同じように、y で終わる動詞でも、play のように y の前に母音が来る単語の場合は、三人称現在単数形にするために S を加えるときも、また、ING や ED をくっつけるときも、ただ単に S, ING, ED を足すだけです。

play → plays, playing, played NOT plaies, playying, plaied

★ ミニテスト

(1) 許可するという意味の permit の進行形は、permitting なのか、permiting なのか。

過去形は permitted なのか、 permited なのか。

(2) 監査するという意味の audit の進行形は、auditting 、auditing のいずれなのか。

その過去形は auditted なのか audited なのか。

(3) 遅らせるという意味の他動詞 delay の進行形は、delaying なのか delaing なのか。

その過去形は delaied なのか delayed か。

(4) 計算が合う、合致するという意味の自動詞 tally の進行形は、tallying なのか talling なのか。

その過去形は、tallyed なのか、tallied なのか。

正解は、以下のとおりです。

(1) permitting, permitted
(2) auditing, audited
(3) delaying, delayed
(4) tallying, tallied

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