2006年6月18日
How?に答える副詞を入れる位置:Sales suddenly increased.なのかSales increased suddenly.なのか(英語の落とし穴の13)
お知らせ:この記事は2006年11月9日に改訂しました。
How? または In what way? に答える副詞つまり
dramatically(劇的に)
significantly(かなり、大幅に)
modestly(そこそこ、中程度に)
slightly(わずかながら、若干)
のように、例えば increase といった動詞につき、「どのように」 increase したのかを示す副詞の場合、
Sales increased dramatically.(売上が劇的に増えた)
というふうに、動詞のあとに入れるのが普通で、Sales dramatically increased. という言い方は普通ではありません。実際、Googleで "sales increased dramatically" につきフレーズ検索をしてみると、10,300件ヒットするのに、"sales dramatically increased" の方は、149件どまりです。
ところが、同じく How? に答える副詞なのに、
We significantly increased sales.
という具合に、「他動詞+目的語」というセットになっている場合は、副詞の入る位置は、動詞の前という感じがあります。
そこで、きょうは、adverbs of manner (態様を表す副詞)と呼ばれる、How? に答える副詞に焦点をあわせて、どこに入れるのが普通とされているのかを改めて考えてみたいと思います。
★ 目的語を取らない動詞との関係では、その動詞のあと、つまり文末
目的語を取らない動詞つまり自動詞との関係では、How? に答える副詞は、その動詞のあとに入れるのが普通です。例えば、売上が上昇したなら sales + increase で行き、逆に売上が低下したなら sales + decrease というふうに自動詞であるincrease または decrease を組み合わせますが、この場合に、副詞でどのような感じで増え、または、減ったのかを表すために、dramatically, significantly, modestly, slightly を入れるに当たっては、以下のとおり動詞のあと、つまり文末に入れるのが基本です。
Sales increased/decreased dramatically.(売上が劇的に増えた/減った)
Sales increased/decreased significantly. (売上がかなり増えた/減った)
Sales increased/decreased modestly.(売上がそこそこ増えた/減った)
Sales increased/decreased slightly.(売上が若干増えた/減った)
どういうものか、Sales dramatically increased. というふうに、動詞の前に入れるケースはあまり見ません。見るとすれば、Sales suddenly dropped in the second quarter.(第2四半期に売上が急減した)のように、動詞のうしろに別の副詞句が入るようなケースです。
★ 目的語を取る動詞との関係では、動詞の前
同じ How? に答える副詞でも、目的語を取る動詞つまり他動詞の場合は動詞のあとではなく、動詞の前に入れるのが多数派であり、一般的と言えます。例えば、「わたしどもは、顧客との信頼関係を築く上で、先手を心がけている」と言いたい場合、
We proactively approach customer relationships .
というふうに、動詞の前に副詞の proactively (先取り精神で、積極的に、先手を打つ姿勢で)を入れるのが一般で、We approach customer relationships proactively. とするのは少数派です。目的語のうしろにこの種の副詞を持って来るのがいけないというほどの話ではありませんが、例えば、Googleを使って "we proactively approach" を検索すると81件ヒットするのに、目的語に当たる部分は任意の単語でいいという意味の * を入れて、"we approach * proactively" で検索して見ると、32件です。
もっとも proactively と approach という組み合わせ自体、そうしょっちゅう使うものでもないので、もっと「普通の」組み合わせでも調べてみる必要があると思い、significantly と increase sales のセットで実験をしてみました。
「われわれはかなり売上を伸ばした」と言いたいとして、
(a) We significantly increased sales.
(b) We increased sales significantly.
という二つの言い方がありうるわけですが、Googleでのヒット件数を見ると、動詞の前に副詞を入れる (a) タイプが21,600件あるのに対して、副詞を文末に持って来る (b) タイプは 438件どまりです。
ところで、このように、副詞を動詞の前に入れるか、それとも目的語のあとにするかを一応選べるとは言っても、approach proactively customer relationships というふうに、動詞と目的語の間に入れることはまずありません。
そもそも、この動詞と目的語の間に副詞を入れるなという原則は、How? に答える副詞に限っての話ではなく、副詞全般に当てはまることなので、ビギナーの方はおぼえておく価値があります。He speaks English well. とは言っても、He speaks well English. とは言いません。
ただ、例外的に、目的語の部分がひどく長いとか、重たいときは、動詞と目的語の間に副詞を持って来ることは許されます。実際、長い that 節を使う硬い文章でよく見かけます。こんな感じです。
The consultant argued convincingly that acceptance of Plan A would naturally lead to accepting Plan B and therefore the two proposals should be considered as a whole.(そのコンサルタントは、A案の採択は当然のこととしてB案の採択につながるので、二つの案は一体として検討されるべきものだという説得力のある議論を展開した)
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