2006年11月27日
(5) 英語族のためのフランス語&スペイン語入門
前回の What is your name? に続く部分である、このセンテンスを取りあげます。
Can you write it in English?
⇒ 英語で(名前を)書けますか。
元ネタが emergency phrasebook ですから、察するに、救急現場でまずは患者の氏名を確かめたいということで使うフレーズです。あと、相手の言っている英語が聴き取れないということで、書いてもらいたいときにも使えそうです。
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英語 フランス語 スペイン語Can you write it in English? Savez-vous écrire votre nom en anglais ? ¿Quiere escribir su nombre en inglés?
☞ 英語の作りを研究すると …
この疑問文は、You can write it in English. を元に、助動詞 can と 主語の you を入れ替えて作ったものです。普通と異なり主語がすぐ出て来ず、助動詞で始まっていることから、聞き手は、「ああ、これは疑問文だ」とわかり、しかも疑問詞がないので、「これは YES/NO で答えればいい質問なんだ」とわかるしくみになっています。
☞ フランス語を比べると …
これも英語と同じで、主語で始まっていないので、「ああ質問だ」とわかります。つまり、普通に言えば、
Vous savez écrire votre nom en anglais. (= You know how to write your name in English)
であるものにつき、冒頭の Vous savez をひっくり返して、Savez vous... という格好にして、疑問文だよと聞き手に合図しています。
一つ一つ見ておくと、Vous は英語の You です。次に savoir の2人称である savez に、「書く」という意味の動詞の原形 écrire を足すことで、"know how to write" になります。これを受けての目的語が最後の votre nom en anglais で、英語では、your name (=votre nom) + in English (=en anglais) ということです。
フランス語の場合、言葉の名前はキャピタライズしないのにはっとさせられます。
いずれにしろ、ここでの要となっている動詞 savoir の活用はこうです。
je sais
tu sais
il sait
nous savons
vous savez
ils savent
続けて読んでくださっている方はもうお気づきでしょうが、フランス語の動詞の活用形は、上の例のように、-s, -s, -t, -ons, -vez, -ent で終わるのが一つのパターンなので、本当は上の活用形をいちいちおぼえたりせず、この活用語尾だけ暗記して済ませるものです。
この動詞、savoir は 常に connaitre との対比が問題となる重要動詞なので、自分でも勉強し直しておかねばと思っています。
☞ スペイン語を比べると …
スペイン語の ¿Quiere escribir su nombre en inglés? を英訳つきで並べると、
Quiere (=Would you like) + escribir (=write) + su nombre (=your name) + en inglés (in English)
となります。
フランス語風に How do you write your name in English? 的なスペイン語にすることも可能ではあります。つまり、こうも聞けます。
¿ Como se escribe su nombre en inglés?
英訳付きで並べると、こういうことです。
Como (=How) se escribe (you write) su nombre (=your name) en inglés (=in English)
本当はフランス語とそろうし、こちらがいいようにも思えるのですが、イギリス赤十字の翻訳者は Quiere...というリクエスト形式の方が自然だと感じたのでしょう。
何であれ、この「 Quiere +動詞の原形」はスペイン語で「どうですか?」と勧めるときにもよく使うので、重要フレーズと言えます。例えば、「コーヒー、いかがですか?」は ¿Quiere tomar un café? です。
最後に、ここで出て来た、「書く」という意味の動詞 escribir の活用形を確かめておきましょう。
yo escribo
tú escribes
él/usted escribe
nosotros escribimos
vosotros escribís
ellos/ustedes escriben
実はイタリー語にすごく興味があるので、ちょっと、対応する動詞の活用を調べてみました。
io scrivo
tu scrivi
egli scrive
noi scriviamo
voi scrivete
essi scrivono
どこか似ていて、親しみを感じます。特に1人称の単数形と複数形の対応関係が似ているので、これなら難なく覚えられそうです。
ちなみにフレンチの場合、「書く」という意味の écrire は、上で出て来た Savez-vous écrire votre nom en anglais ? では、savoir に続く原形で使われていますが、この écrire を普通に活用したら、こうなります。
j'écris
tu écris
il écrit
nous écrivons
vous écrivez
ils écrivent
語尾だけで見ると、-is, -is, -it, -ons, -vez, -ent というパターンになっていることが勘どころです。
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