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日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2008年2月18日

パイロットや管制官の英語力

けさの朝日新聞(2月18日)の朝刊に、「指示聞き違え滑走か 『英語で離陸準備』→『離陸せよ』」という見出しで、先日、北海道の千歳空港で前方に別の飛行機がいるのにJAL機が離陸しようとした一件を報じています。

記事はこういう書き方をしています。

管制官が502便に出した指示は、「expect immediately takeoff」(直ちに離陸するよう備えよ」という英語だった。国交省監修のマニュアルにはない表現だが、混雑時などに国際的に使われているという。この表現では、冒頭の「expect」(予期する)を聞き落とした場合、「immediately takeoff」(直ちに離陸せよ)と受け取れる。

しかし、これを読んでおかしいなと思うのは、expect immediately takeoff は、そもそも英語としてありえない言い方であり、いくらなんでも「混雑時などに国際的に使われている」はずがないことです。命令形で「離陸することを頭に入れておけ」と言うのが expect takeoff であり、そこでの名詞 takeoff を修飾して「すぐにも、間近に迫っている」という意味の形容詞を入れるなら、 immediate を使うことになるわけで、副詞の immediately を入れるはずもないからです。

また、expect を聞き落としてimmediately takeoff と受け取ったのではないかという趣旨の部分も、妙な解釈です。 誰かに「すぐやれ」と命ずる場合、Immediately do it. とは言わず、Do it immediately! というふうに副詞は最後に入れますから、「ただちに離陸せよ」なら take off immediately と言うのが普通で、immediately take off という言い方自体、まともな英語とは言えません。

こう見てくると、ことはパイロットや管制官の英語力の問題なのか、はたまた朝日新聞の英語力の問題なのかよくわかりません。

[追記1:2月19日朝7時のNHKニュースでこの問題が取り上げられ、管制官からの指示内容が、 Expect immediately takeoff. であったと、画面に(しかも、日本人ナレーターがこれを読み上げるという形式の音声入りで)映しだされていました。そうとすれば管制官の英語がお粗末だったという話です。]

[追記2:2月19日付オンライン版毎日新聞では、くだんの Expect immediately take off. が、「国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会が回収した同機のボイスレコーダーに記録されている」と報じています。加えて、ボイスレコーダーの冒頭に Expect が明確に記録されているのに、JAL機がそこを聞き落とした上、指示内容を復唱しなかったというミスが重なり、immediately take off の部分だけを聞いた上で、Roger (了解)と応じて滑走を始めたそうです。となると、第一に、管制官は、Expect immediate take off. と言うべきものを、副詞で名詞を修飾し、 Expect immediately take off. という変な英語で指示を出している。第二に、JALサイドは、冒頭のExpect を聞き逃し、 Immediately take off. という命令文をもとに行動を起こしたことになりますが、この命令文自体、普通、immediately は文末に来ることに照らし、変な英語なのに、別段疑問を感じることもなく、すなおに従ったと言えそうです。まあ、あとでご紹介する China Air のケースと比べたらかわいいものですが、やはり人命に関わっている航空関係者なんですから、もう少し英語を何とかしてもらいたいものです]

しかし、いずれであれ、個人的にはパイロットの英語力というのは40年前とそう変わらないんだろうなと感じています。子供の頃、JALを利用するつど、暇に任せて座席にそなえつけの「お客様アンケート」に「パイロットの英語が何を言っているかわかりません」と書いては、そのたびに「改善に努めます」という趣旨の返事をもらっていました。さすがにおとなになってからはそんなもの書いたりはしませんが、JALの機内アナウンスを聞く機会があるつど、進歩なしとの思いは深まるばかりです。

ところで、ちょっとぐらい発音が悪くても安全な運航に影響がなければいいわけですが、今回の一件は、英語が航空運送の安全に直結する問題であることを改めて浮き彫りにしています。実はこれは日本だけの問題ではなく、国際的な航空運送の安全を担っている ICAO (国際民間航空機関)にとっても長年の頭痛、いや恐怖の種で、事実、今年の3月からパイロットや航空管制官により高度の英語力を求めるルールが施行されているぐらいです。しかもこの技能検定は3年に1回受けなさいという厳しい制度で、それほど空の安全にとって深刻な問題とみなされています。

乗員の英語力不足が墜落事故や地上での衝突を引き起こしている例は意外と多いものです。ICAOによると、英語力が一因となっている事故で命を落とした乗員・乗客の数は、1976年から2000年までの間になんと1,100人を超えています。乱暴に言えば、英語がらみの事故で毎月4人が亡くなっている計算です。

例えば、1990年に南米コロンビアの航空機がニューヨーク郊外に墜落し、73人の死者と85人の負傷者を出した事故では、着陸許可待ちの旋回飛行中に燃料切れが近づいたという非常事態だったのに、副操縦士が管制官に "Ah, I think we need priority." と優先してくれと言うに留まった上、We're running out of fuel. (燃料が不足しつつある)などという緊迫感の伝わらない言い方をしていたため、手遅れになりました。

1996年にインドのニューデリー郊外でサウジアラビア航空のジャンボとカザフスタンの貨物機が空中衝突して349人の死者が出た事故は、調査の結果、カザフスタン機のパイロットの英語力が不十分だったため、インドの管制官の指示を勘違いして高度を下げたためと判明しています。近くに別の飛行機がいるのを認識していたカザフスタン機が相手の位置を確認してくれと求めたのに対して管制官が相手機の高度を指して flight level one four zero と言ったのを、その高度まで降下せよと誤解したのです。

オランダ流の英語の使い方をしたことに加えて、航空業界の「非標準語」である O.K. が不用意に使われたために大惨事になった例もあります。アフリカ大陸の西にあるスペイン領カナリア諸島で起きたパンナム機とKLM機の滑走路上の衝突事故です。死者583名という悲惨な事故はたぶん今でも航空史上最大の犠牲者数です。この事故では、KLM機のパイロットが「離陸するよ」と言っているつもりで We are now at take-off.と言ったのを管制官(母語はスペイン語)が「離陸を始める位置につけた」、つまり、We are now at take-off position. したがって、「この場所で離陸許可を待ちます」と解釈したのが事故の一因となっています。たしかに普通の英語では、at は空間の位置関係を言うための前置詞ですから、管制官がそう解釈したのも無理ないなと感じます。一方、管制官はこれに対して O.K. Stand by for take off clearance. (OK。離陸許可までスタンバイせよ)と応じるのですが、電波の状況が悪く、KLM機には O.K. の部分しか聴き取れなかったようです。この結果、フルスピードで滑走を始め、パンナム機にもろにぶつかってしまいます。離陸許可を出すときは You are clear for take off. という言い方以外は一切しない、OKなどと言われたら再確認する、というふうに、用語統一が徹底していれば、こうしたことは起きなかったのではないかと、よく引き合いに出されている例です。

これらの例はパイロットの英語力の問題ですが、管制官の英語力も等しく重要であるのは、1995年にコロンビアで墜落したアメリカン航空の一件が物語っています。コロンビア人管制官はパイロットの言っていることがつじつまが合っておらず、おかしいなとわかる程度の英語力はありました。ところが、かなしいかな、その点を指摘して、説明を求めることができるほどの英語力ではなかったのです。この結果、このフライトは自分たちの位置と高度がおかしいのに気づかないまま山に激突し、乗員乗客163名のうち159人が死亡しました。

このように空の安全を確保するためには第一に、一定水準以上の英語力が求められ、第二に、用語の統一が重要だとわかります。第一点に関しては冒頭で触れたとおり、今年の3月から一段と厳しい技能検定が課されています。この件に関しては NIKKEI NETが昨年の7月に「英語のコミュニケーション能力不足による航空事故が世界的に目立つ中、国土交通省は4日、各空港の航空管制官らに「公用語」である英語の能力を問う試験を課す方針を固めた。対象は全国すべての民間空港の航空管制官ら約2400人で、不合格者は業務に就けない。早ければ8月に導入され、3年に1回の実施を目指す」と報じました。

パイロットや管制官の英語力が問われるようになってバタバタしているのは、お隣韓国も同じで、2007年3月18日付朝鮮日報(和文)は、こう報じています。「韓国の航空機のパイロットや管制官で、国際航空英語検定試験を受験した人のうち、約36%が基準レベル以下という結果が判明し、パイロットらの英語力不足で大規模な事故が引き起こされる危険性があるとの指摘が出ている・・・昨年10月から今年2月にかけて行われた、国際民間航空機関(ICAO)主催の航空英語検定試験を受験した韓国のパイロットと管制官約1100人のうち、基準レベル(レベル4)以上だった人は64.1%にとどまったという・・・この試験は、ICAOが言語の問題によって航空事故が発生するのを防ぐため、2003年に国際標準として導入した試験で、05年11月に施行された国内航空法でも、韓国の全てのパイロット、管制官が08年3月4日までにこの試験でレベル4以上の点数を取るよう規定されている。この試験は、点数に応じてレベル1から6までに区分されており、レベル4以上の点数を取るまで試験を受け続けなければならない・・・2001年の米国同時多発テロ事件当時、韓国のある航空会社の旅客機が米国上空を飛行していた際、パイロットの英語力不足により、管制官との交信で「ハイジャックされた」という誤ったメッセージを伝え、米軍の戦闘機が出動して撃墜の準備をするというハプニングがあった。つまり韓国のパイロットの英語力はそれほどまでに不足しているというわけだ」

しかし、それどころではない、つまりもっとひどい状況にあるのが中国です。人民日報の記事(朝鮮日報が転載している和文記事)で、「中国民用航空総局の発表として「パイロットに対し英語力テストを行ったところ、合格者は651人で、不合格者は約8000人だった」「英語力が国際基準に達しているのは民間パイロットの10%に満たない」としていますが、それが実際にどういうことを意味しているのかは、このYouTubeのクリップによく表れています。

Air China のパイロットとJFK空港の管制官とのやりとりを記録したものですが、管制官の英語がパイロットにまるで通じてない様子が手にとるようにわかり、背筋が寒くなります。上の方の字幕が管制官の英語で、下の方に出てくるのが中国人パイロットからの応答です。管制官は、(アルファベットのJを意味するJuliet、Aを意味するAlpha、MAのことであるMike Alphaといった通信用語を使いながら)「J誘導路を右折してA誘導路に入り、MA誘導路に入る手前で停止し指示を待て (hold short of MA)」という指示を出しているのですが、返ってくる答はまさにトンチンカンで、会話が成立していません。最後の方では、駐機場 (ramp) に入ったかという質問に対しても、パイロットは、それが指示なのか質問なのかすらわからないらしく、管制官氏、ここで切れます・・・


元ネタとおぼしきCNNニュースはこちらです。


うーん、こういうパイロットが乗客の命を預かっているのかと思うと、何だかやりきれない気持になります。今年からの試験でこういうアブナイのが閉め出されるといいのですが、どうなのでしょう。






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Comments

古い記事ですが、飛行機好きとしてはどうしても気になってしまったので。自然な文法というのを基準にして交信の分析をされていますが、こと航空無線に関してはそれはリーズナブルな手法ではないという気がしています。

まず、日本での航空管制で使用する英語は、完全に符丁化されています。すなわち、交信パターンを暗記し、そこに航空機のコールサインや高度、FIX名など必要な情報を穴埋めして通報しているのです。となると、Expect...のくだりは、将来発するであろう通報文を間接話法で埋め込んでいると考えることができます。当然純粋な英語としては不自然ですが、符丁だと思えば理解はできます。

また、テネリフェの悲劇が本文中で引用されていますが、これは本質的には英語力の問題だとは思えません。タラレバかもしれませんが、当事者全員がネイティブで、かつ英語の同一方言を話していたとしても、この状況では交信ミスが起こり得ます。takeoffという用語を濫用しているのですから。これも符丁の一種に過ぎません。

航空英語証明ですが、これが必要になるのは国際運航を行うパイロットのみです。日本国内だけの飛行なら証明は要りません。おそらく、USで航空無線の交信ミスが頻発したことへの対策ですね。面白いのは、FAAが実施した(もちろんUS国内で)チェックライドにパスして飛行技能証明をとったパイロットは、航空英語証明も自動的に取得できるんです。ICAO締め出しなのではないかと勘ぐってしまいます。もっとも、FAAは航空規則の策定についてはICAOよりもずっと実践的です。なので、あまり非難はできないし、むしろその方が結果が良くなると思いますが。また、最近では日本人をターゲットにしたフライングスクールがUSにいろいろできています。航空英語能力に関していえば、USで証明をとったプライベートパイロットの方が強いかも知れません。もちろん、かなりの苦労が伴いますが。

航空の話ばかりでは難なので、英語の話も。テネリフェの悲劇が教えたように、ノイジーな環境下での会話は単語やその変化に注意する必要があります。ショートワードやプレフィクス、サフィクスに頼った単語ばかりを使っていると、ミスを引き起こします。こういう場合は、必要な情報だけ残し、余計な情報を付け加えないテクニックが必要です。航空無線に至っては、前置詞ですら不要なものは落します(語順でカバーします)。さすがに無線で英語を話すという人は多くないでしょうが、騒がしいカフェテリアでランチをオーダーする時に心がけると良いでしょう(実話)。

ちなみに、LiveATC(http://www.liveatc.net/)では、生の航空無線を聞くことができます。エンジン音やAM起因のノイズもそのまま聞けます。御参考までに。

[返信]

ありがとうございます。

国土交通省に依頼されまして、港湾の水先案内人の英語のテストしています(英語の試験官)。日向清人様の解説には感心し致しました。大いに勉強になりました。ありがとうございます。
 一言述べさせて頂きますなら、YouTubeの画面上で一部管制官の英語聞き取れない個所があるようですが。それは、"interrogative"これは疑問文であり、positive(yes)かnegative(no)で応えよ。パオロットにThis is a questionと三度繰り返してもパイロットがわからないので、question(疑問文)と同じ意味の、"interrogative"を使用したのでしょう。もっとも音声からは、"interrogative"ははっきり発音していませんが、英語に習熟しますと、文脈から、"interrogative"であることが推察されます。もっとも、これは難しい単語であり、母語話者でもその意味がわからない人はいるかもしれません。
成沢 義雄

[返信]

コメントありがとうございます。わが国の海運業界は、「安全航海」のつもりで、safety navigation がどうのと書いたりしていますので、成沢様のご指導よろしきを得て国交省がらみの英語が改善されるようねがってやみません。

ご回答ありがとうございます。(1)については前々回のコメントで引用した例文(“Don't expect immediately success.”や“...bring definitely some leadership.”)のようなケースがあるため、「目的語自体が修飾されており、『重く、長い』場合」に必ずしも「限定」されるわけではなく、したがって、前回に先生がおっしゃられた(1)によって、「強調の意で動詞(expect)とその目的語の名詞(takeoff)の間に副詞(immediately)を挿入する」ケースであるという可能性を排除することには必ずしもならないように思われます。(2)については複数のネイティブ・スピーカーの判断による慎重な吟味が必要かと思いますが、少なくともexpectとhopeにつきましては(例えば受動態の可否や、N to Vの後続の可否等から)それら2つの動詞が持っている特性は異なりますから「hope immediately の響きが変であること」を根拠にしてexpect immediatelyについても同様の議論を展開するのは無理があるように思われます。また、上記とは独立ですが、本文についての感想として、言語処理の問題と「学校文法」の話を混合して議論を展開されるのは難しいように思いました。それから、あまりいろいろな方面の非難を辛口でお書きになられるのも程度問題のように思いました。 以上ご参考まで。

[返信]

ご高説承りました。

日本でもICAOの試験に準じたような航空英語能力証明制度ってあると思うんですが、今回の管制官とパイロットの人たちが実は試験に合格しているなんてことあるのでしょうか…。


[返信]

おりしも本年の3月から国土交通省がICAOの基準にそくした検定を実施しているはずですが、はたして今回の関係者が受験しており、かつ、合格しているか気になりますね。仮に合格していたとなると、同じコメント欄に jiangminが書いてらっしゃるように、手加減してあるバージョンではないかという別の問題が気になります。

私の書き方[In 2008年02月20日 09:38]が不十分なようで真意が正確に伝わっていなかったようですので付言させて頂きます。「expect immediately takeoff は、そもそも英語としてありえない言い方であり」と日向先生はおっしゃっていらっしゃいますが、先に申し上げたとおり、強調の意で動詞(ここではexpect)とその目的語の名詞(ここではtakeoff)の間に副詞(ここではimmediately)を挿入することはありえると思う、ということが私のお伝えしたかったことです。先生のお考えの揚げ足取りをするつもりは全くございませんが、この種の、動詞とその目的語の間に挿入する副詞というのは割合見かけるように思いますので、そのことを確認したいと思い、コメントさせて頂きました。(ただし、私も、この挿入の副詞を明示的に解説している文法書は見たことがありません。一方、文法書を離れてみると、私の言語経験上は割合目にしたことがあるように思います。)

[返信]

コメントありがとうございます。(1)例外的に動詞とその目的語との間に副詞が入ることはありえますが、それは次の例文のように目的語自体が修飾されており、「重く、長い」場合に限定されます。We examined CAREFULLY the contents of the mysterious package which was delivered that morning.(2)このように例外的に動詞と目的語の間に副詞が入るとしても、expect immediately something という組み合わせは不自然です。というのは、expect という行為自体、不確定的な時間の観念を表す副詞である immediately とはなじまないからです。これは、 hope immediately の響きが変であることから容易にわかるかと思います。

Air ChinaとFJKのやりとり・・・。唖然としました。
「おばあさん山本山が届きましたよ」「いーえおじいさん、あれは山本山ですよ」「そうかい、わしはてっきり山本山だと思ったよ」という海苔のCMが、かつてありました。耳の遠くなった老夫婦が心待ちしているお歳暮だかお中元について見当違いなことを言い合っている、というものでした。
マンガアニメによるCMならば「あはは」で楽しめますが、国際空港での正規の管制官とパイロットのやりとりとしては、決して笑えるものではありません。Air Chinaのパイロット、そもそも、相手の言うことを聞き取ろうとする意志はあったのでしょうか。疑いたくなります。
話が外れますが、第二次大戦時に日本側がポツダム宣言を「黙殺する」と言ったのが「ignore」と訳されたことが原爆投下の遠因となったのではないかという、通訳業界近辺で有名な話があります。あくまでも遠因と推測されるという話ですが、それにしても、やはり「ことだま」とまでは言わずとも、「こと」つまり「言葉」の部分に対してだけでも緻密な注意を払うべきなのだな、と思わされます。日々の生活において自戒を込めて、の話ですが・・・。

[返信]

悪いけれど、ギョーザ事件もAir Chinaも根は一緒のような気がしてなりません。それにしてもわれわれが知るプロフェッショナリズムの対極にあるわけで、こういう人たちともつきあっていくにはやはり中国語を勉強した方がはやいと感じます。

「黙殺事件」に関しては、通訳の人は言葉のプロであることから、必要以上に言葉中心にものごとを解釈しがちだというのが私の感想です。仲晃著「黙殺 ポツダム宣言の真実と日本の運命 上下」(NHKブックス)を初めとする資料を読む限り、初めに原爆投下ありきというロジックが支配的で、あの時点で仮に、黙殺を withhold comment などとプロの通訳が満足するような訳にしたところで、流れが変わったとは思えません。

何であれ、Air China のクリップについては、事実として無法者がいるなかで法治国家を維持していかねばならない現代社会と同じだなという感想を持ちました。

先ほど投稿したのですがnameのところを記入し忘れてしまいました。すみません、再度投稿させて頂きます。
"expect immediately"を検索をかけてみますと下記のようなものが出てきました。(ピリオドなしや大文字でないことは無視してください。)
they must not expect immediately the honors and glories of the ...
(www.divineplan.org/content/view/699)
Don't expect immediately success
(www.netscape.com/member/teddymoney)
確かに文法的には動詞+名詞の間に副詞を挿入することは間違いだとは一般的にはされていますが、強調では使われるようですね。今すぐに出てこないのですが、この種の強調の副詞は結構あったように思います。他にも下記のようなものもあります。
“(Wynn) is going to bring definitely some
leadership,”
(www.eastottawa.ca/article-161094-Grads-move-unbeaten-streak-up-to-seven.html)
"It's going to bring definitely more traffic and more people into the area,"
(www.orovillemr.com/sports/nfl/ci_8056972)
to 動詞にnotを挿入し て強調するto not 動詞という形と似ていますね。高校では“not to 動詞”が正しく、“to not 動詞”は誤りと教わる例のあれですね。しかし、高級な英語では挿入の
not、“to not 動詞”はときどき使われますね。

[返信]

イギリスの文法書はLongman English Grammarをはじめてとして、immediatelyのようなadverbs of time は文末に置くのが一般だとしています。特に A Practical English Grammar (Oxford) は、Adverbs of timeの項で、End position is usual with imperatives. と明言しています。他面、アメリカ英語の文法書はだいたいが、基本的には主語と動詞の間(つまり動詞の前)に入れよから始まって様々なバリエーションを紹介するスタイルを取っています。

「直ちに通報します」 "We immediately report" の掲示を何度か目にしたことがあるのですが、軒並み間違いということになるのでしょうか?

[返信]

We immediately report something. は平叙文ですから、本文で取り上げている命令文とは話が違います。命令文の場合のimmediately は普通、動詞の前より後に来るという点については、Please immediately report to...と Please report immediately toを検索してヒット件数を比べると感じがつかめるかと思います。

このブログを昨日拝見した後に、今朝のNHKのニュースを見て再びびっくり。Expect immediately take offなるフレーズが日本語訳つき、音声(しかもネイティブに読ませている)で出ていました。。。。

[返信]

ご覧になったんですね。私も見てすぐ、思わず追記でこの一件書き足しました。ただ、あの音声は、聞いてすぐ日本人英語だとわかるものでした。

英語のコミュニケーションのレベル底上げの重要性は確かだと思います。しかしこの種の現場に一定以上のレベルを期待するのは現実的に難しいのではないかと思います。

管制上のやりとりのフレーズは限られているので、それらに対しては条件反射的に対応できるようになっているでしょうが、普通の英語表現を入れたことで混乱につながってしまったのだと思います。

管制の英語は英語の形をとったテクニカルタームのやり取りと解すべきで、「英語のコミュニケーション」と考えるのは現実的ではないと思います。

これは大型船舶における水先案内人や操舵室内のやり取りでも同様のことが言えると思います。

[返信]

コメントありがとうございます。私も以前は同じように考えていました。しかし、コミュニケーションにはAさんからBさんに情報を伝えるという側面と、それによって一つのタスクが行われるという側面があり、後者に関しては定型句では間に合わず、ましてや非常事態になったら、暗記しておいた技術英語のやりとりでは間に合わなくなり、「英語のコミュニケーション」が必要となるはずです。

また、ICAO自身、定型的な言い回しの暗記では不十分で、非常事態となれば、plain Englishでコミュニケートする能力が求められるとしており、加えて、相手がどういうつもりなのか、何を言おうとしているのを確かめたりするようなことは、フレーズを暗記しているだけの人ではこなせないと指摘しています。

このことは義務づけられたLevel 4 における単語等の個別技能において、非常事態に際して、すぐ出てこない単語を別の言葉で言い換えることができるかが問われることにも表れています。

件の英語検定の日本版の作成に関わった人の話によると、まともに会話力をテストすると大半が落ちて困るので、日本人パイロットが受かりやすいように問題を工夫してくれと言われたそうです。

[返信]

いかにもありそうな話ですね。韓国では会社が用意したもぎ問題がそのまま出たおかげで所定のレベルはクリアできたものの、実際は他国の航空関係者が不安をおぼえるレベルにとどまっているという話も伝わっています。

空恐ろしい話ばかりです。

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