HOME英語ニュース・ビジネス英語
 
 


日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2008年7月23日

TOEIC英語を憂える

出されている本の充実ぶりと言い、ブログTOEIC Blitz Blogに見る支持者の厚みと言い、いまや TOEIC 指南の神様になりつつある、神崎正哉先生のブログに、「攻略法批判」という記事が載りました。ひとことで言えば、攻略法マスターに血道を上げる向きを戒め、リスニング問題を聴いて理解できるだけの英語力そして集中力、同様にリーディング問題を読んで理解できるだけの英語力そして集中力をつけるのが先決だよと説く、いかにも神崎先生らしい、真っ正直な内容の記事です。

英語力の検定試験として国際的に認知されているケンブリッジ英検の最高レベルである Diploma を取得していらっしゃるだけに、ご自分の支持者というか、ファンの方々が小手先の技術に走り、せっかくの英語の勉強が TOEIC にばかり偏ってしまうことを心配されているのでしょう。

TOEICのスコアが上がるのを楽しみに勉強するのはモチベーションを維持する上でいいことですし、本人にとってもマイルストーン(里程標)としての意義があることでしょう。

他面、TOEICを目安にしているうちに、TOEICイコール英語という勘違いに陥り、果ては、TOEICを目指して一所懸命勉強すれば、英語でのコミュニケーション能力も高まるはずだと信じこんでしまっている人の多いことが気になります。主宰団体みずから、「英語でのコミュニケーション能力を測定する」とうたっており、しかも、本来は、この手の主張に対して本当だろうかと素朴な疑問を抱いてしかるべき最高学府までもこぞってTOEIC を単位認定に利用している現実 があるわけですから、それも仕方がないと言えそうです。

しかし、神崎先生が説かれるように、TOEICもいいけれど、基本はフツーの英語の勉強です。というのも、TOEICは、以下で見るとおり、コミュニケーション能力を測定しているとは言いがたいとする研究報告がけっこうあり、したがって、TOEICのスコアアップを、英語でのコミュニケーション能力の向上と同視するのは無理があります。加えてTOEICはあとで説明するとおり「商品設計」上、プラスマイナス35点程度の誤差が織り込まれているので、20点程度の浮き沈みは実力の変化を示すものとは言えません。

★ TOEICはコミニュケーション能力と無関係とする研究者たち

TOEICと英語によるコミュニケーション能力とはあまり関係がないとする3人の研究者の見解をご紹介します。

その1 北海道大学のチャップマン先生の論文からの抜粋です。

Douglas questioned the relevance of many TOEIC items, reporting that “only about 40% of the 200 items on the test can be said to be direct measures of the English language skills required in international commerce and industry.” Douglas was not supportive of all claims made by ETS about the TOEIC. Douglas’ conclusion was that the TOEIC tested a narrower range of skills than ETS claim: Overall, users should be aware that the TOEIC requires primarily a knowledge of English grammar and vocabulary, with an overlay of commerce-oriented subject matter. Very little else of language knowledge—textual, illocutionary, or sociolinguistic knowledge—is being tested.

ダグラスは、TOEICの設問の多くにつき、測定対象との関連性を疑問視している。すなわち「テストの設問200題中、国際ビジネスで必要な英語能力と直接関係すると言えるのはせいぜいが4割前後」だと指摘しているのである。またダグラスはETSがTOEICの利点だとしている点のすべてを支持しているわけでもなく、ETS[訳注 ETSはアメリカにあるTOEICの問題制作業者]が言うよりも実際はもっと狭い範囲のスキルをテストしているにとどまるという結論を出している。いわく「TOEICのスコアを利用する者は、そこで専ら試されるのがビジネスにウェイトを置いた状況設定の中での英語の文法と語彙力であることを認識しておくべきだ。これ以外の言語知識すなわちテキストとして構成されているもの、話し言葉が持つコミュニケーション上のインパクト、そして語用論に関わる知識はほとんど試されない」。

出所 An Over-reliance on Discrete Item Testing in the Japanese Business Context Mark Chapman, Hokkaido University

その2 今は東北大学に移られたダニエル・ドーラン先生が国際大学に在籍していた当時のペーパーです。

Speaking skilfully in a foreign language involves not only sufficient vocabulary for a given communicative task, but also an understanding of a complicated web of culturally appropriate rules for speaking. So a person who scores high on TOEIC may be demonstrating proficiency in reading and listening, but this score indicates nothing at all about the person's actual speaking abilities.

外国語をうまく話すというのは、コミュニケーションの課題をこなすに足る語彙力だけの問題ではなく、文化的視点から当たり前とされているスピーキングに際してのルール、しかもそれが複雑にからみあっている、というものをわかっている必要がある。したがってTOEICでのスコアが高い人はリーディングとリスニングの能力が高いことを示してはいるかも知れないが、その人のスピーキングでの能力は何らそのスコアに示されていない。

出所 Re-Thinking English Language Education for Professionals in Japan
Daniel P. Dolan (GLOCOM)

その3:英バーミンガム大学の研究者 Cunningham のTOEIC研究論文です。

Initial results suggest that a correlation neither exists between TOEIC test scores and communicative abilities, nor between TOEIC test score gains and improved communicative competence. Additional findings suggest that TOEIC test-preparation does not result in more accurate use of structure. Furthermore, it appears that the test is not an ideal discriminator of language abilities. Thus, its role as a placement test and as a measure of non-native speakers’ English language abilities needs reappraisal.

中間報告として言えるのは、TOEICのスコアとコミュニケーション能力との間に相関関係はなく、また、スコアの上昇とコミュニケーション能力の向上との間でも相関関係は認められない。加えて、TOEIC向けの勉強をしたからと言って、構文の操作がより正確になるものでもない点も判明した。さらに言えば、言語能力を判定するテストとして理想的とも言いがたいとの印象を受ける。こうしたことから、プレイスメントテストとしての役割ならびに非母語話者の英語能力を測る尺度としての役割については見直しが必要と言える。

出所 THE TOEIC TEST AND COMMUNICATIVE COMPETENCE: Do Test Score Gains Correlate With Increased Competence? a preliminary study by CYNTHIA R. CUNNINGHAM

この論文が興味深く、また、説得力があるのは、大学生50名を対象に、検証期間の開始時と終了時にTOEICを受けてもらった上、そのスコアを同時に受けてもらった別の英語のテストの結果と対比している点で、対比の結果、以下のことがわかったと言います。(別のテストというのは、ランキングを競い合うコンテストであるTOEICと対比するため、直接的にどの程度話せるのか、書けるのかを測定するために開発されたテストで、ここでは TIC と呼んでいます)

第一に、TOEICのスコアとTICのスコアとを比較したところ、TOEICのスコアが高いからと言って、話したり、書いたりするコミュニケーション能力が高いというわけでもなく、反面、TOEICの低スコアが低いコミュニケーション能力を物語るわけでもない。

第二に、TOEICのスコアの上昇幅とTICで測ったコミュニケーション能力の向上との間には何ら相関関係が認められなかった。

第三に、TOEICの受験準備により英語を使う際の言葉の組み立て方がうまくなったという事実も認められない。

★ まとめ

以上を要するにTOEICとコミュニケーション能力の問題に関心を持って調べる研究者たちはわたしの知っている限り、そろってTOEICはコミュニケーション能力との関係は希薄だとしています。このことから言えるのは、TOEICを勉強のペースメーカーあるいは里程標として使い、あるいは個人的な励みとして利用するのはともかく、TOEICを英語の勉強の中心に置くのは得策ではないということです。

もう一つ、TOEICを勉強の中心に据え、そのスコアに一喜一憂しない方がいい理由があります。このテストの特性として、最初からプラスマイナス35点程度の「誤差」ないし「幅」が織り込まれており、したがって、成績通知上、500とあっても、プラスマイナス35の誤差があるので、「あなたの成績は、465から535の間です」と読むべきものなのです。精密機器で英語力を測っているわけでない以上、あまりに当たり前のことなのに、けっこう見落とされている点です。

ある受験者が短期間内に続けて受けた場合の平均スコアが仮にその人の本当のスコア (true score) だとした場合、そこで言う本当のスコアにプラスマイナス35点の誤差が67%の確率で生ずることが最初から想定されているのであり、これをTOEIC自らまとめている FAQ集では、If I take another version of the TOEIC test, will I receive the same scores?という項目の下、こう説明しています。

.

... no test measures performance with perfect accuracy and consistency. If you took several versions of the test within a short period of time, you would obtain a number of scores that centre on an average value known as your “true” score. Two-thirds of the time, your total score would be within 35 points of your true score. どんなテストでも測定に際して正確さと整合性において完璧というわけに行きません。短期間のうちに複数のバージョンを受けた場合、受験者が得る複数のスコアは、「真の得点」と呼ばれるもの平均値を軸としたばらつきを見せますが、この場合、受験者のスコアは、確率67%で、真の得点をはさんで35ポイント内にあるという格好になります。


機会を改めて取り上げるつもりですが、ある回のスコアと次の回のスコアを比べて、「勉強したおかげでTOEICのスコアがあがった」と言えるためにはリーディングとリスニングでそれぞれプラスマイナス35点の誤差が織り込まれていることから、70点を上回る点差が必要とされています。

してみると、TOEICにばかり目を向け、攻略法の研究に熱を上げるというのは、やはり本末転倒です。この点、神崎先生は人気ブログランキングでのご自分のブログの看板(?)の所に、「TOEICは対策じゃない。 実力を上げたら自然に上がるもんだ」と強調されていますが、あまりに当たり前のことをわざわざTOEIC受験界のカリスマが強調したくなるところに、異常なTOEICブームの異常たるゆえんを見る思いがします。

追記:たまたま別件で目にした吉澤大という税理士/中小企業診断士の方(ベストセラー本を出されています)のブログでTOEICの意外に知られていない5つの事実というおもしろい記事が載っていましたのでご紹介します。受験する側からの冷静な評価という意味で勉強になりました。


☞  過去のTOEIC関連記事


__________________________________________________


hand_right.gif人気ブログランキングが励みになっていますので、一票、どうぞよろしくお願いします。人気blogランキングに一票

Trackbacks

Trackback URL: 

»全米が泣いた!「起業家のためのへそまがりワンポイントアドバイス」: 【英語学習】TOEICの意外と知られていない5つの事実 - 2008年8月 9日 08:10

【英語学習】TOEICの意外と知られていない5つの事実


Comments

日向先生

この度はご紹介いただきましてありがとうございます。

「TOEICのスコア=英語のコミュニケーション能力にあらず」ということは、私自身も実感いたしました。

ただ、英語学習を続けるのは非常に大変です。
そのような英語学習を続けるための「フック」としては
非常に効果の高いツールだといえるでしょう。

点数が明確に出る、試験の回数が多いので、
友人たちと楽しみながら競い合う
一つのイベントとして私たちは活用してました。

8年間アメリカ人のプライベートレッスン
受けても未だにコミュニケーション能力は
上がってませんが。(笑)

[返信]

吉澤先生

わざわざお越しくださり、恐縮です。

TOEICが使いようによってはそれなりの効用があるのはそのとおりなのですが、世の中、手段が目的化している例が多く、つい気になって、この種の記事を書いております。

プライベートレッスンを取られているとのこと、ご自分のお仕事にからめて使えるコロケーションを9個ぐらい予め選んでもらい、当日はそれを3個ずつ組み合わせた会話例を作っていくといった「レッスンプラン」を思わず考えてしまいます。

吉澤先生のようなプロが英語に切り替わってもそのまま通用する日が来るよう、願ってやみません。期待しています!

日向先生

「シットコムで笑え!」の Rach です。
他の方への返信で、拙ブログを「お勧め」して下さり、ありがとうございます!

私のように英語を職業としていない、いわば「素人」の人間にとって、日向先生のような方に認めていただけるのは、本当に嬉しく、また光栄なことなのです。

TOEICは、英語学習の目安にしやすい試験ですね。合否ではなく、結果が点数で出るところも、理由の一つだと思います。「英検1級の二次試験で不合格A」というのも、何らかの英語力を示す結果だと思うのですが、やはり不合格は不合格なので、それを履歴書に書く訳にもいきません。TOEICなら、それがそれなりの点数としてはっきり数値化され、資格としても使えますよね。

私も最初は「TOEIC900点ホルダーになれたらかっこいい!」という、ややミーハーな気持ちで英語学習を始めたところもあります。でも、同時に「映画やドラマの英語を理解できるようになりたい!」とも思って、TOEICという試験を意識しつつ、フレンズ学習を始めました。
海外ドラマで英語を学ぶことはとても楽しいけれど、TOEICの点数の上昇ほど、はっきりとその効果が目に見えませんし、「セリフがわかるようになった」という感覚を人に説明するのも難しい。

そういう意味では、TOEICを受けることは英語学習の良いペースメーカーだったのかもしれない、と思っています。効果が見えないと人は不安になるのかもしれません。

私は、ドラマのジョークに笑えることや、そのジョークを読者の方々に説明する時の私の言葉から、私の英語力を判断していただけたらいいなぁ、と常々思っています。実際、英語が堪能な方が私の解説をお読みになれば、良くも悪くも「私の英語力はまるわかり」状態なのだろうと思います。

でも、実際のところは、「TOEIC945点だから、きっと解説もそれなりのことが書いてあるんだろう」みたいに、TOEICの点数から判断している方もおられるように思うのです。そのように、日本人が英語力を判断する際に、一番最初の基準がTOEICの点数であるとすれば、私は寂しいな、と思います。

昨今のTOEICブームで、私のような人間が、一番TOEICの恩恵を受けているだろうと思うだけに、なおさら心中は複雑です。アメリカに行ったこともない人間が、アメリカのドラマの解説を書いているなんて、あきれる人もいるでしょう。それがブログを3年も続けることができたのは、「TOEIC高得点だから」という理由で読み始めてくれた人がいたからだろう、という事実は否定できないのです。

宣伝文句に使うにしては、945点という点数が何とも中途半端で(せめてリスニングが満点であったことが救いで)、このように自分の英語ブログを続けていくのであれば、その内容に説得力を与えるためにも、いつかはTOEIC満点を取りたい、と思っています。が、今は焦ってはいません。「実力を上げたら自然に上がるもんだ」という神崎先生のお言葉に私も同感です。

TOEICをマイルストーンにして英語学習できる間は、それを使ったらいい、でも、「英語がわかってきた」と他に自分の中で実感できることがあれば、必要以上にTOEICの点数に振り回される必要はない…今はそういう心境です。

過去にTOEICのことでいろいろ悩んだ時に、日向先生のTOEIC関連記事にとても救われました。これからも、興味深い記事を読ませていただけることを、とても幸せに思います。

いろいろとありがとうございました。

いつも大変興味深くBlogを読ませていただいています。また、「英語検定」では何度も実力の無さを思い知らされています。

先生は、Blogの中で『TOEICイコール英語という勘違いに陥り・・・』と書かれています。

この記述を読んで、これこそが『本質的な問題』では・・・と感じました。というのも、実はこの『勘違い』にずっと気付かない人が(TOEIC受験者には)非常に多いのではないか、と考えるからです。換言すると、英語を使う機会がないため、『勘違い』や『次の課題』に目が向かないのではないでしょうか。実は私も、そうした予備軍になりかけたことがあります。

現状、日本では英語を使う局面はかなり限定されているのが実情だと思います。そこで、少しでも英語を使う機会を増やしていく努力や工夫をしていくことが(日本人には)必要だと感じています。そういう心構えで英語に取り組めば、『勘違い』も自ずと修正されていきますし、課題も次々に見えてくると思われます。

[返信]

たしかに普通は英語を使う機会があまりないわけで、そこから、本来、形式を介して意味を伝え合い、そのメッセージを共有することがコミュニケーションであるはずなのに、TOEICのように専ら形式がわかっているかを試すテストでスコアが上がればコミュニケーション能力もついてくるという幻想を抱いてしまうのでしょう。

相手の出方に応じて自分の言いたいこと(意味)を即座にしかるべき形式に乗せて話す機会がない場合、次善の策は、形式と意味がどのように結びつくかを疑似体験できる、海外TVドラマのDVDを使った勉強だと思います。

例えば、アメリカのシチュエーション・コメディーをフィーチャーしている「シットコムで笑え!フレンズ英語攻略ガイド 」はこうした見地からおおいにお勧めします。

http://blogs.dion.ne.jp/friends_english/

神崎先生のブログでもコメントを書かせていただいたYutaと申します。以前、先生のブログでもコメントを書かせていただいたこともあります。

先生のご意見は、いつも大変考えさせられます。
ただ、TOEIC学習がこれだけの市民権を得てしまっている中で、いきなりTOEICの学習をやめろといっても難しいのが現状ではないでしょうか。それに、では、どんな勉強をすればよいのか、と途方に暮れてしまう学習者もいるのではないでしょうか。

そこで、ビジネス英語にも精通している日向先生に
是非ともお願いしたいのは、学習素材としてのTOEICの分析です。

(公式問題集は3冊出ていて、テストが6セット分ありますから、語彙や文法事項だけでなく、扱われているトピックが適切かどうかなど、ある程度分析できると思います。)

TOEICが、英語の学習として通用する部分、また、欠けている部分を指摘していただければ、TOEICの勉強を進めてしまっている多くの英語学習者にとっても今後の学習の指針として大変有益な情報になると思います。

厚かましいお願いとなり大変恐縮ですが、こういう分析をできるのは、先生しかいないと思い、このような機会を利用して、私の希望を書かせていただきました。
ご無礼お許しください。

[返信]

こんにちは。決してTOEICをやめろとは申しておりません。ただ、TOEICのスコアアップを学習の中心に据えるのは主客転倒ですよと申しあげているだけです。

おっしゃるとおりTOEICを学習素材として分析するのはおもしろいし、まっとうなやり方だと思いますが、この方面は既に神崎先生が先鞭をつけてらっしゃる上、「ウルトラ語彙力主義」などはTOEICをネタにした学習という見地から一つの到達点を示していると思いますので、これ以上のものを書ける自信があります。

一方、TOEICは一般に「ビジネス英語」とされていますが、ビジネスに特有の単語というのは少なく、むしろ社会人の常識としてわきまえておく英語が中心です。その意味でも、ちょっと「土地勘」がなく、躊躇します。

いずれにしろ神崎先生は存じ上げているので、近い将来、二人で語り合って、多くの学習者に喜んでもらえる本を書きたいものだという希望は持っています。

小日向先生、ご返信してくださって
誠に有難うございます。私の住んでいる世界が
狭すぎたことを改めて認識致しました。
ご意見大変参考になりました。

toeicは確かにcommunicationの試験ではないです。
看板に。。。というのも仰る通りだと思います。

むしろ疑似体験をして大量の情報処理をする試験だと
思います。よって、できることなら
Test of Passive skills in English
などとした方が誤解がなくてよいと思いました。

[返信]

こんごともどうぞよろしくお願いします。

大日向拝

最近のTOEICは傾向が変わってきているような
気がします。つまり、あまり参考書に書いてあるテクニック
が通用しない問題がかなりあるということです。

具体的に言いますと、リスニングではある特定の事項を
記憶しておく問題よりも、話の流れの全体のgistを聞く
問題が増えており、またリーディングではスキミングや
スキャニングというテクニックを使っても解けずに、
文章をきちんと読ませる問題が増えています。

英文素材も語彙が限られてはいますが、real lifeで遭遇
するようなものがあります。

もちろん、血眼になって高得点を目指すというのは
toeicにのみ通用するspecific skillを養成するので
本末転倒ですが、普段英字新聞や洋書を読んだり
英語ニュースを聞いたりしてgeneral skillを上げていくこと
で年に2回くらい受験し、結果として高得点が取れれば
良いという話ではないでしょうか。toeicを短絡的に
悪と決めてしまうのはもったいないと思います。

またtoeicはリーディングとリスニングしか測定していない
という批判に応えてtoeic SWテストや実際のインタビュー
テストLPIを行っています。ETS傘下のChauncy Internationalもテストを徐々に改善する企業努力を
見せているのではないでしょうか。

そもそもどういったテストでもあるフォーマットに
従って大量の受験者をさばかなければならないため
に、余すことなく受験者の四技能を精確に測るのは
無理ではないでしょうか。

ですからETSがテストの限界を受け入れた上で、
改善努力をしているのならば、それで良いのでは
とも思います。

駄文申し訳ありませんでした。

[返信]

コメントありがとうございます。ioriさんのような自覚をもって臨むのであれば、TOEICもいいペースメーカーになると思います。

ただ、いくら改善しても情報をパラグラフ単位で処理する世界からほど遠い上、何と言っても、個々人の能力を測るのではなく、統計的に受験仲間内でのランキングをはじき出しているに過ぎないという限界があります。加えて看板に何とやらで、コミュニケーション能力を測っているわけでもないのに、そうであるかのように宣伝し、あるいは誤解を放置しているのはよくないことです。

一方、「余すことなく受験者の四技能を精確に測るのは
無理ではないでしょうか」とおっしゃる点、IELTSやケンブリッジ英検を受けてご覧になれば、世の中正確に4技能を測定する試験のあることを実感できると思います。またこの二つの検定が準拠しているCEFR(ヨーロッパ共通参照枠)は語学検定の標準になりつつありますが、これも4技能の正確な測定に意を用いている点が多くの専門家の支持を得ているからにほかなりません。

日向先生

私のブログの記事をご紹介いただき、ありがとうございます。

お褒めいただき、大変恐縮しております。

先生の仰るとおり、昨今のTOEICブームはまさに異常です。

大型書店の語学コーナーに行くと、TOEIC関連書籍のあまりの点数の多さに圧倒されることがあります。

「もうTOEIC本はいいから、もっと他のことやればいいのに。その方がTOEICの点も伸びますよ。」とTOEIC本ばかりやっている人たちに言いたいです(TOEIC本ばかり書いている私が言うもの変ですが)。

たとえば日向先生の「ビジネス英会話」の音声CDを使ってListen & Repeatの練習を繰り返しやって、ダイアログ部分を暗記するくらいになっていれば、TOEICは楽に解けます。

TOEICの対策本なんて必要ありません。

[返信]

「大型書店の語学コーナーに行くと、TOEIC関連書籍のあまりの点数の多さに圧倒される」点、同感です。それなのに、TOEICスコアの世界ランキングでもTOEFLと同じで最下位クラスなのは、やはり根本的な取り組み方が間違っているのであって、対策本で済まそうというのもその一例だと思います。

他面、神崎先生の「ウルトラ語彙力主義」は単体で、つまり TOEICと関係なく、ボキャブラリーの強化に十分役立つわけで、あれで、出てくるセンテンスを10回ずつ書くとか、読み上げるといった基本動作の反復練習をすれば、底力のアップに役立つことでしょう。

要はやる人の心がけ次第であり、マークシートという枠組みでちょこちょこやっている限り、いつまでも「稽古場大関」の域にとどまり、実社会で通用する英語がわからないで終わるんだろうなと見ています。

TOEICに関する見解は、過去にコメントしたので、ここで改めて述べるつもりはありません。

むしろ英語の実力(略して「英語力」)をどう捉えるかの方が肝心です。TOEICのみならず、TOEFLや英検にしても、試験対策ばかり中心にやっても、実力が頭打ちになります。特に英検1級やTOEFLのiBTだと、その難易度の高さ(発信力を求められる)故に、市販の問題集ばかりでなく、それ以外の日ごろ洋書や英雑誌を読みこなしたり、CNNやPBSのようなニュース番組や海外ドラマ・洋画などを通して、生きた英語に数多く触れることも非常に重要になります。これらはspeakingやwritingの素材としてかなり有効なツールです。又、internet上では、ありとあらゆる英語音声プログラム(ニュース・talk showなど)をpodcastでdownloadすることができます。アルク社からも発信力アップに非常に効果的な教材が沢山でています。これらの優良な素材を、発信力アップのために有効活用しながら、日ごろから英語の勉強を続けていれば、気がつかないうちに実力は確実についていきます。逆にこれが習慣として出来ていない人は、単なるペーパードライバーと一緒です。せっかく英検1級を持っていても、そこからさらに続けて勉強していかなかったが故に、不合格A/Bの人よりも英語力が落ちる人が出てくるのも同じような道理です。

神崎氏についてはよくわかりません。ただ、単なる対策ではないと主張されたいのであれば、その「実力」というのは何か、定義したうえで、きちんと読者に説明するべきでしょう。

[返信]

コメントありがとうございます。まとめさせていただくと、今いちど英語がどういうものであるか、その姿・形を確かめた上で、主体的に exposure を確保せよということか思いますが、まさにそのとおりだと思います。

教える方も、条件反射的に出るぐらい会得しておくべき2000単語は何か、知っていればいい程度はどれとどれなのか、また、文法も必須の基本部分はどれかという形で、取り組むべき英語の姿をきちんと把握する姿勢が欠けていると感じます。

コメントフォーム
Remember personal info?