2009年10月 3日
Any question?
限定詞 any に続く名詞は単数形なのか複数形なのかと迷ったりしませんか?試しに以下のミニテストで、(a) と (b) のいずれが正しいのか、あるいは一般的なのかをちょっと考えてみてください。
レターの末文で…
If you have any (a) question (b) questions, please feel free to contact me or my colleagues.
プレゼンで…
Any (a) question (b) questions?
ミーティングで…
Mary, what do you think about this? Do you have any good (a) idea (b) ideas on how to organize the event?
上級レベルの人を含め、英語学習者の8割方が (a) を選ぶというのがわたしの経験です。おそらくは、日本語の場合、「何かご質問は?」とか「何かアイディアあります?」と尋ねる場合、「単一の」質問ないしアイディアをイメージするからでしょう。
しかし、英語感覚からすると、質問ないしアイディアを抽象的に扱っている場面ですから、こういった場合は、基本的に複数形であり、したがって、正解はすべて (b) です。
例えば Longman Dictionary of Common Errors は、
× If you have any question, ask your teacher.
○ If you have any questions, ask your teacher.
という例を挙げて、
When any is used with a countable noun, the noun is usually plural: 'a question' BUT 'any questions'
と説明しています。
同様に、Nigel Turton の ABC of Common Grammatical Errors--For learners and teachers of English も、
× Do you have any ticket for the concert?
○ Do you have a ticket for the concert?
○ Do you have any tickets for the concert?
とした上で、
Any is not normally used with a singular count noun ('ticket'). It is normally used with plural count nouns (e.g. tickets, books) and uncountable nouns (e.g. traffic, information).
When we use any with a singular count noun, it means 'it doesn't matter which': 'Any doctor is better than no doctor.' 'You can borrow any book you like.
と、これまた明快です。
(なお、補足説明で取り上げている any + 単数形の可算名詞という組み合わせでは、必ず any にアクセントを置いて、強く言い、または、読むのがルールです)
このあたりをしっかりおさえるポイントは、基本に立ち返って、ここでの any が 不定量を表す some の疑問文版であり、しかも、単なる疑問文でなく、Longman English Grammar が説くように
questions when we are not sure about the answer or expect 'No'
に該当する疑問文の場合に any を使うのだという感覚でしょう。
つまり、プレゼンや会議などで、
Any questions?
と言っている人は、
I don't know if you have any questions and I won't be surprised if you said, "No, I don't have any questions." But, anyway, let me ask this: Any questions?
と言っているも同然だということです。
こういった any の本質と、英語では、「ご指示お待ちします」と言いたい場合に、I await your instruction. とは言わず、I await your instructions. と複数形を使うことに表れているとおり、一般的な話をするときは複数形を使うのだという感覚があれば、もう間違うこともなくなると思います。
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はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
自分は(周りの人が皆そう使っていたので)自然とanyのあとはpluralを使っていましたが、改めて解説されると、なるほど、という感じです。
そこでふと疑問に思ったのはNo 〜の場合はどうなるのでしょう、という事です。自分はこれも No questions, No problems など、やはりs付きで使っている気がしますが、これは正しいのでしょうか。
次回の記事も楽しみにしております。
[返信]
こんにちは。
まずquestions ですが、会議の出席者や聴衆から質問が出なかった場合は、There were no questions from the floor/audience. と言いますし、プレゼンでの発表者が会場を見渡しなら、「ご質問がないようで」と言う場合は、No questions? と言っているかと思います。基本的に複数形ではないでしょうか。
No problem(s) はケースバイケースだと思います。ずっと携帯の調子が悪いと文句を言っている友だちに対して「こっちは問題なし」なら、Fortunately, I've had no problems with mine. と複数形でしょうが、OKの意味の no problem や、お礼を言われたときの、「いや、どうってことないよ。お気遣いなく」の no problem はイディオムであり、形が固定化されているので、常に No problem. と単数形で通すのが普通ではないでしょうか。
- ns
- 2009年10月 3日 08:58

気がかりなことがありましたら、、、のconcernは 可算名詞として同様にany concernsになるのでしょうか?
OALDだと[U,C] となっていますが、Worryなので不可算になるのでしょうか。
あと、本文中の I won't be surprised if you said,はwouldn'tになるのではないですか?記事とテーマと違うのですが、気になってしまいまして。
[返信]
Macmillan の辞典でconcernを引くと、a feeling of worry だと不可算で、something that worries you が可算だとしており、わかりやすい区分だなと感じています。
If節の中の動詞が過去形であることはunrealな状況をeven if という感じで設定しているだけで(つまりconditionというよりは concession)、その場合に主節の動詞につける助動詞をwillにするか、wouldにするかは話し手の気持ちの問題ではないでしょうか。ここでは、「きっぱり」と言い切るために I won't という言い方をするのだと思います。この場合に、I wouldn't にすると、何だかひとごとみたいに聞こえます。