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日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2009年11月 4日

$.34 なのか $0.34か

近刊の『即戦力がつくビジネス英単語』(DHC)のゲラを読んでいたところ、

ABC declared a dividend of $.34 per share on the common stock of the Company. ABC 同社の普通株式一株当たりの配当金を0.34ドルとする旨発表した。

という例文の "$.34" の部分に校正者の方が "$0.34" とわざわざゼロを書き加えており、あれっと思いました。

日頃、読んでいる The Wall Street Journal だと、以下のとおり、一株当たりの配当金だとか利益が報じられる際、ゼロを省いた表記が普通だからです。

...has declared a quarterly dividend of $.90 per share

Positive earnings supported the distribution of dividends to shareholders of $. 50 per share...

Net income for the fiscal fourth quarter was $46101 ($.00 per share), compared to a net loss of $6764001 ($.50 per share) for...

...loss includes a non-cash income tax charge amounting to $.30 per share

念のため、Webster's Writers Guide を見ると、

In technical writing, a zero is placed to the left of the decimal point when the fraction is less than a whole number. In general writing, the zero is usually omitted.

とあります。テクニカルライティングは別として普通はゼロは入れないということです。

実際、先日も、CSI:NY という科学捜査もののTVドラマを見ていたら、値札が出てくるシーンで、

$.99

と表示されており、やっぱりねと思いました。

そうかと思うと、Handbook of Business English という本では、

To prevent misreading, place a zero before a decimal that does not have a whole number unless the decimal itself begins with a zero.

と、小数点一位がゼロであるときを除き,原則としてゼロを入れろと説き、こんな例文を出しています。

He found a discrepancy of 0.3 percent.

Her measurement was .004 inch shorter than mine.

加えて、英文表記法の一大権威とも言える Chicago Manual of Style を調べたところ「ゼロ入り派」でした。

また、おもしろいことに、イギリスを代表する経済紙である Financial Times は以下のとおりゼロ入りが流儀のようです。

On August 26, 2009, Costain Group reported semi annual 2009 earnings of 0.90 per share.

On July 22, 2009, DST Systems Inc reported 2nd quarter 2009 earnings of 0.90 per share.

一方、このゼロ抜きまたはゼロありの流儀の違いがどこまで一般の人の生活に浸透しているのかが気になり、ニューヨークに住んでいる友人に街の値札の「調査」を依頼しましたところ、こういう結果でした。Tさんの奥様、ありがとうございます。

近所のスーパーで見てみましたら、99c (centマークがでなくて)か、.99cでした。

当然、イギリス事情も気になるわけで、ロンドン在住のロンスマさんにもチェックしてくださるようお願いし、こういう結果を得ました。ロンスマさん、ありがとうございます。

結果としては、基本的に「90p」という表示のようです。 「0.」も「.」もつかない、ただの90p。 その代わり(?)私が見た中ではほぼ100%、pと単位 が付いていました。

ただ、ポンドで表示されているものがないわけではなくて、
「£0.90」という表示もありました。
でも「.90」という表示は一度も見かけませんでした

英語圏に住んでらっしゃる方、よろしかったら、情報をお寄せください。

追記:

(1)読者の「いちろう」さんから、こういう情報が届きました。

アメリカ中西部の情報です。こちらでは技術関係のカタログ、資料、対照表、見積もり(金額含め)、Invoice(金額含め)すべて、ゼロ抜きです。また社内の会計処理もすべてゼロ抜きです。

(2)ネットで、なぜゼロを入れた方がいいかを説いている資料(英文)を見つけました。確かに、薬の処方などはゼロを入れた方が安全だよなとは感じました。

http://mathforum.org/library/drmath/view/52352.html


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Comments

昔のログにコメント失礼致します。
私も興味のある点だったので、情報感謝します。

最後の筆者コメントの .1M についてですが、まず、アメリカではヤード・ポンド法が使われているので、インチかフィートで表記され、更に長さの単位は通常”分数”で表記されるのでこの例はあまり無いのではないでしょうか。
また、メートルに換算したとしても、あくまで通常使用していない単位に対してのものなので、ゼロ抜きの表記をすることは無いのではと思いました。
アメリカ以外の英語圏は通常、メートル法を使用しているかと思いますが、上記コメントの中にもあるように、ゼロ抜き表記はアメリカ以外では一般的では無いようなので、この例は、あり得ないのかなと思いました。

[返信]

SSさん、たくさんの投稿、ありがとうございます。いろいろな見方に触れることができ、勉強になります。

ちょっと次元が違いますが、先日、築地場内の食堂に行ったおり、ふと目の前の壁に貼ってある料理の値段を見ていたら、1,000円、1000円、1.000円と三通りの表記が並んでおり、笑えました。命がかかっていない限り、それでいいんじゃないとも思えてきた次第。

日向さん、こんにちは。

先日の本件コメント投稿分は、実例がありませんでしたので、資料を集めて写真に撮りました。その分のエントリーを以下に書いています。

http://indianaky.blog45.fc2.com/blog-entry-358.html#more

会社の旅費規程、鉄鋼材料仕様、図面、いずれも少数は最初のゼロがありません。


[返信]

ありがとうございます。社内にいないと見られないような資料もあり、感謝します。

ちょっと気づいたのですが、金額の場合、$.34と書いてあっても、point thirty-four dollars という人はまずいない気がします。thirty-four cents って言いますよね。.1 M と書いてあったら、point one meter と言うのでしょうか、ten centimeters と言うのでしょうか。気になります。

日向さん今晩は。

昨日は、トラックバック分が文字化けをしたようで、申し訳ありませんでした。正規の手順で行ったのですが、PCが変わったためが原因だと思います。

お伝えしたかったのは、本エントリーの小数点の書き方と、その読み方(アメリカ産業界割と広く使われている方法です)でした。

下記URLで紹介させていただきます。

http://indianaky.blog45.fc2.com/blog-entry-238.html

ご迷惑をおかけしました。

[返信]

そうでしたか。アラビア語のスパムのように見えて削除してしまいました。あらためての案内、ありがとうございます。

読者のみなさん、「いちろう」さんのブログ、現場の英語の空気が伝わってくる、ためになるブログですので、是非一度訪ねてみてください。

いつも楽しく拝見させていただいております。
私が以前住んでいたニュージーランドでは、普通は0付きの記述になっていました。
ただスーパーの値札は"99c"とセント表記だったと記憶しております。
ちなみに".99"という書き方は見た事が無いと思います。

[返信]

ありがとうございます。ゼロ抜き表記はアメリカだけの話なのかも知れませんね。

日向さん、今晩は。

アメリカ中西部の情報です。こちらでは技術関係のカタログ、資料、対照表、見積もり(金額含め)、Invoice(金額含め)すべて、ゼロ抜きです。また社内の会計処理もすべてゼロ抜きです。

有名(?)なのが銃砲の口径がそうですね。拳銃のColt45は口径 ”.45”インチ。これが転じて45口径(Caliber)となったようですね。

最初は、Metricになじんだ当方は、このゼロのないのがわからずに一桁間違えたものでした。


[返信]

いちろうさん、おひさしぶりです。早速、情報を寄せてくださり、ありがとうございます。役立ち情報なので、本文の方でも紹介させてください。

それにしても徹底してますね。ゼロ抜き。

口径、おっしゃるとおり有名なようで、Webster's Writer Guide にも、

a .40 gauge shotgun

という例が載っています。

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