HOME英語ニュース・ビジネス英語
 
 


日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2010年8月22日

BigとLargeを使い分ける

形容詞の big と large をどう使い分けるかはけっこう難しい問題ですが、きのう本屋さんで見かけた本では、なんと主観的判断ならbig、客観的判断ならlargeを使えというご指南で、たまげました。

基本的に big と large はサイズや規模が並外れていることを表すために使う形容詞で、いわば互換性があります。強いて言えば、big の方がインフォーマルという程度のことです。

その一方で、big のみを使い、large は使えない、あるいは逆にもっぱら large が使われるというケースがあるので、こういったものを中心に覚えておくと楽なのではないでしょうか。

第一に、数量を言うとき、特に number や amount と言葉が入っているときは、もっぱら large を使い、big はなじみません。

Borrowing a large (NOT big) amount of money requires board approval. (多額の借財については取締役会の承認が必要だ)

There were a large (NOT big) number of people at the event. (そのイベントにはおおぜいの人が来ていた)

第二に、問題や危険、あるいは過ちの深刻度を言うときは、もっぱら big が使われます。

That would pose a big (NOT large) danger to democracy. (その問題は民主主義を大変な危険にさらすことになる)

The prime minister is said to have made a big (NOT large) mistake. (首相は、大きな過ちを犯したとされている)

この延長線上で、何かの程度が高いことを強調するときも、large ではなく、big が使われます。ですから、写真を撮るときに、「さあ、みなさん、大きくにっこりと笑ってくださいね」と言いたい場合は、

OK, people, a big (NOT large) smile for the camera, please.

と言うのが普通で、large smile などと言われたら「大型の笑顔」みたいな響きになってしまいます。

同様に、高速で何台もの車が巻き込まれる大規模な多重衝突が起きたことを伝える場合も、

There was a big (NOT large) pileup on the highway.

してみると、She's a big liar. (彼女はおおウソつきだ)という例も考え合わせると、物理的な大小を離れて比喩として使うときは large ではなく、big を使うと言えそうです。

第三に、以下のように定型句となっているがゆえに、ともかく、big でなければならない例があります。

Oh, it's no big deal. No need to worry. (いや、たいしたことじゃないよ。心配には及びません)

It's my son's dream to make it big as a baseball player. (息子は野球選手として有名になることを夢見ているんだ)

Now, what's the big idea? Why did you have to tell her that I'm seeing someone. To get her jealous or something? (おい、一体何考えてるんだ。なんでまたつきあっている相手がいることを教えちゃうんだよ。なんか嫉妬でもさせたいのかよ)

同様に、常に large が使われる定型句として以下のようなものがあります。

The singer was always larger (NOT bigger) than life in more ways than one. (その歌手は何かにつけて目立っていた)

We need to focus on the larger issues/picture/problem/view. (重要問題/大局/より大きな問題/ことの全体に目を向ける必要がある)← ここでの large は、big mistake などでの significant, important(重大な)を意味する big と異なり、comprehensive (包括的である、守備範囲が広い、大局に立っての)という意味で使われています。

買い物やレストランなどでの Lサイズもこのジャンルに入ると思います。

Do you have this in a larger (△ bigger) size? (これのもっと大きいサイズ、ありませんか)

Go buy a dozen large (NOT big) eggs. (Lサイズの卵を一ダース、買って来て)

I'd like a large with extra cheese. (Lサイズで、チーズのトッピングを足してください[レストランでピザを頼むときのセリフ])

結局、使い分けのコツは、big house/large house のように、寸法や規模だけに着目して言うときはどちらでもいいということを踏まえた上で、数量を言うときはもっぱらlarge で、程度が高いことを比喩的に言うときは big で通すということを頭に入れる一方、あとは定型句に気をつけるということでしょう。

*******

hand_right.gif人気ブログランキングへの一票、どうぞよろしくお願いします。人気blogランキングに一票

Trackbacks

Trackback URL: 

Comments

big=「主観的判断」=あいまい=従ってインフォーマル
large=「客観的判断」=より正確=従ってフォーマル????

・・・なんて、その裏にある理由を詮索しているだけ、時間の無駄ですね。こんな茫洋とした表現をする作者も悪いけど、そのまま出版してしまう会社にも罪があります。

ちなみに、私も、昔、ネイティブにbigとlargeの違いを聞いたことがあります。彼女は、大きく両手を広げて、「bigは、子供がこ~んなふうに『おっきい!』と言っているような表現」と言いました。この説明で全て納得がいったわけではないですが、少なくともそれ以来、正式文章にはbigを使わなくなりました。

[返信]

ネット上、bigとlargeの異同をネイティブが説明している例がいくつもありますが、けっこう、ばらばらで、しかも感覚的で、楽しめます。

「大敵」は、どういうか、考えてみたら
日向先生のおっしゃる

「第二に、問題や危険、あるいは過ちの深刻度を言うときは、もっぱら big が使われます」

が適用できるとわかりました。

 the biggest enemy はいえますけど、
 the largest enemy はいえません。(あってますかしら?)

「第三」としてあげておられる定型句も
「第二」の分類にあてはまりそうなものも多いですね。

 いつも迷っていたのですが、とてもわかりやすい整理で
助かりました。ありがとうございました。

[返信]

するどい突っ込み、ありがとうございます。

でも、コロケーションとして、「大敵」は

main, chief, principal

などと組合わさると思います。

また、「不倶戴天の敵」は arch enemy ですよね。

一方、ネットで見ると、たしかに、his biggest enemy という言い方もありますね。対照的にlargest enemy は話にならない少数派です。

はじめまして。
先日、コロケーションで検索していて偶然この雑記帳を発見し、毎日数記事ずつ、興味深く拝読させていただいております。

> なんと主観的判断ならbig、客観的判断ならlargeを使えというご指南で、たまげました。

> 数量を言うときはもっぱらlarge で、程度が高いことを比喩的に言うときは big で通すということを頭に入れる

ご覧になった本の記述は、好意的に捉えると、
  「程度」≒「主観的」→big
  「数量」≒「客観的」→large
ということをいいたかったのではないかという気もします。
まぁ、そうであったとしても、説明としてはいかにも乱暴ですね。

[返信]

言われてみれば、そんなような気もしますが、学習者が手がかりとするには、おっしゃるとおり乱暴すぎます。

コメントフォーム
Remember personal info?