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日向清人のビジネス英語雑記帳:スペースアルク
 

2010年10月10日

In my opinion

中級以上の学習者であれば、たいていの方は、in my opinion という言い方を知ってらっしゃり、たまには使うことでしょう。

しかし、これが意外と響きとしてはきつめで、人によっては、あるいは状況によっては、言い換えた方がいいということを知っている方は少ないのではないでしょうか。

なんでこんなことを書いているかと言うと、ちょうど今、来月刊行の『ビジネス英語強化力プログラム 上級編』の最終原稿をチェックしているところなのですが、おりおり入っている「文法・語法メモ」というコラムのひとつが気になり、作業が中断してしまったからです。

このコラムが言うには、なるほどアメリカ人はインフォーマルな感じを大事にし、「われわれの間に上下関係なんかないんだよ、同格だよ」ということを強調するためにファーストネームで呼び合うようにし、またインフォーマルな言い方を好むものの、その一方で、より丁寧な言い方を選ぶことで、相手への敬意を示そうとするものだとのこと。そりゃそうだ、いいこと言うじゃないと仲間ながらも感心します。そしてコラムは続けて、その例として、ダイレクトな感じがする In my opinion で行くよりも、Perhaps, Maybe, I think なといった穏やかで丁寧な言い方の方が好まれるものだとしており、「そうそう」と膝を打ちたくなります。

たしかに、コミュニケーション能力が判定される、きちんとしたスピーキングテストの場合、 In my opinion を連発する受験者よりは、Perhaps, we should... Maybe, we can... と切り出す受験生の方が、コミュニケーションを心がけている姿勢が明確だということで多少なりとも加点されることでしょう。

もちろん、in my opinion を使うなと申しあげているのではなく、響きがきついと感じられるシーンもあるから、少なくとも Perhaps などで置き換えた方がいい場合があるよという程度の話です。

ここで、ちょっと、念のため、Longman Advanced American Dictionary の opinion の項で確かめたくなり、その部分を引くと、"used to firmly tell someone what you think about a particular subject" と説明していました。そうか、firmly なんだと再認識させられます。この点、Macmillan などの他の辞典をのぞいても、こういった、びしっと言う感じを伝える記述はありませんから、Longman の米語版はやっぱり話し言葉のニュアンスを確かめるという見地からは、一歩リードしている趣があります。

そう言えば、Study Speaking: a course in spoken English for academic purposes (Cambridge University Press) という本に、アカデミック英語の世界では、この in my opinion は意外とあまり使われないという記述があったのをおぼえているのですが、やはりストレートなもの言いという感じが強いからなのでしょう。

なんであれ、今回の David Davies との共著、構成ないし項目はわたしが考え、例文の作成と注意事項のたぐいは David が担当しているのですが、コラムとしてまとめてあるこの種のコメントに「そうそう」と感心するものが多く、思わず校正の手を休めて、辞書に手を伸ばしてしまいます。(編集のMさんがこれをご覧になっていないことを祈るばかりです)


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Comments

毎回拝見しております。
最近は直接聞く講師やネイティブの知り合いが周囲にいないため、このようなコラムが大変役に立っています。

In my opinion,がそのような意味合いを持っているとは知りませんでした。
普通に参考書には載っているし、海外語学学校の授業で行われたディベートのクラスでも生徒たちが連発して使っていたフレーズでした。

今後、日本の参考書には普通に載っているが、実は使い方やニュアンスが重要である。といった単語やイディオムをどんどん取り上げて頂ければ幸いです。

[返信]

In my opinion は、ディベートでは当然、よく使われることでしょう。ただ、わかってくださっているようではありますが、申しあげたかったのは,人間関係への気遣いが求められる二人での会話といった場面では、それを避けることがありがちだという点で、その意味では、以前,取り上げた I think... と同じで、無意識に連発すると危ないよということです。

ちょっと注意した方がいいよといった言い回し、また、考えてみますね。

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